終脳へ至る一般臓性感覚系 - 東京医療学院大学

東京医療学院大学紀要 第一巻(2012年度)
終脳へ至る一般臓性感覚系:硬骨魚類の
一般臓性感覚神経路は哺乳類や鳥類と類似する
吉本正美1) 山本直之2)
(1)東京医療学院大学保健医療学部リハビリテーション学科 東京都多摩市,
(2)名古屋大学大学院生命
農学研究科生物機能分化学講座水圏動物学研究分野 愛知県名古屋市
Ascending general visceral sensory pathways to the telencephalon: the ascending pathways in
teleosts are similar to those of birds and mammals
Masami Yoshimoto1) Naoyuki Yamamoto2)
(1) Laboratory of Anatomy, University of Tokyo Health Sciences, Tokyo 206-0033, Japan, (2) Laboratory
of Fish Biology, Graduate School of Bioagricultural Sciences, Nagoya University, Nagoya 464-8601, Japan
Abstract
The nervous system of vertebrates including man can be classified into the somatic and the visceral
systems. The former receives information from the environment outside the body and controls animal
behavior. The latter receives information from internal milieu and regulates visceral functions and
homeostasis. Inputs from internal milieu are carried from the peripheral nervous system to the central
nervous system by the peripheral general visceral sensory system and are processed through the
central general visceral sensory system. We compared the ascending general visceral sensory system
of teleosts with those of mammals and birds. Tract-tracing studies in teleosts using neuronal tracers
revealed that the primary center in the medulla oblongata sends general visceral sensory information
to the telencephalon via the secondary general visceral nucleus in the isthmic region and diencephalic
nuclei. Direct pathways from the medulla oblongata to the telencephalon were also identified. These
ascending pathways of teleosts are quite similar to those of mammals and birds and may represent a
bauplan common to vertebrates. 要旨 ヒトを含めた脊椎動物の神経系は体性神経系と臓性神経系に分類される.体性系は個体の外部環境に対
応するもので,臓性系は個体が内蔵した内部環境に対応するものである.胃や腸などの内臓からの感覚
情報を処理するのが一般臓性感覚系であり,内臓運動の調節や個体の恒常性維持に関わる.終脳へ至る
一般臓性感覚系神経路について,硬骨魚類と哺乳類および鳥類を比較した.スズキ目のティラピアでは
(1)延髄の一次一般臓性感覚核(Cajal 交連核)からは橋の部位に相当する峡部 isthmic region の二次一
般臓性感覚核,間脳の神経核,終脳腹側野に投射する.
(2)二次一般臓性感覚核からは間脳の神経核,
終脳腹側野に投射する.(3)間脳の中継核(糸球体前一般臓性感覚核 preglomerular general visceral
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nucleus)は終脳背側野へ投射する.コイ目のキンギョの一般臓性感覚神経路はまだ一部しか明らかになっ
ていないが,ティラピアと類似した回路が存在しそうである.硬骨魚類の一般臓性感覚系の線維連絡は,
哺乳類および鳥類とよく似ており,一般臓性感覚の上行性神経路は脊椎動物を通じて保存されている可能
性がある.
Key words: visceral sense, ascending general visceral pathway, nucleus of the solitary tract,
parabrachial nucleus, diencephalon, telencephalon, vertebrates
著者連絡先:吉本正美1) 山本直之2)
(1)東京医療学院大学保健医療学部リハビリテーション学科 〒 206-0033 東京都多摩市落合 4 − 11
Tel: 042-373-8118,E-mail: [email protected]
(2)[email protected]講座水圏動物学研究分野,
〒 464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町
略語:AP, area postrema ( 最後野 ); D, dorsal telencephalic area ( 終脳背側野 ); Dm, medial part of dorsal
telencephalic area ( 終脳背側野内側部 ); dDm, dorsal region of Dm( 終脳背側野内側部背側領域 );
DMN, dorsal motor nucleus of the vagus ( 迷 走 神 経 背 側 運 動 核 ); Dp, posterior part of dorsal
telencephalic area ( 終脳背側野後部 ) ; icom, isthmic commissure ( 峡交連 ); iRF, inferior reticular
formation ( 下網様体 ); LT, lateral tuberal area ( 外側結節 ); NCC, commissural nucleus of Cajal
(Cajal 交連核 ); NDLI, diffuse nucleus of the inferior lobe ( 下葉散在核 ); NRL, nucleus of lateral
recess ( 外側陥凹核 ); nX, vagal nerve ( 迷走神経 ); mid, midline ( 正中 ); POA, preoptic area ( 視索
前野 ); PTN, posterior thalamic nucleus ( 視床後核 ); pVN, preglomerular general visceral nucleus
( 糸球体前一般臓性感覚核 ); SGN, secondary gustatory nucleus ( 二次味覚核 ); SVN, secondary
general visceral nucleus ( 二次一般臓性感覚核 ); svt, secondary general visceral tract ( 二次一般
臓性感覚路 ); TLa, lateral torus ( 外側堤 ); TLai, inferior subdivision of TLa ( 外側堤下部 ); tvt,
tertiary general visceral tract ( 三次一般臓性感覚路 ); V, ventral telencephalic area ( 終脳腹側
野 ); Vc, central part of ventral telencephalic area ( 終脳腹側野中心部 ); Vd, dorsal part of ventral
telencephalic area ( 終脳腹側野背側部 ); vDm, ventral region of Dm ( 終脳背側野内側部腹側領域 );
Vi, intermediate part of ventral telencephalic area ( 終脳腹側野中間部 ); Vl, lateral part of ventral
telencephalic area ( 終脳腹側野外側部 ); Vs, supracommissural part of ventral telencephalic area
( 終脳腹側野交連上部 ); Vv, ventral part of ventral telencephalic area ( 終脳腹側野腹側部 ); VIIL,
facial lobe ( 顔面葉 ); IXL, glossopharyngeal lobe ( 舌咽葉 ); XL, vagal lobe ( 迷走葉 ).
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はじめに
その尾側に脊髄が続く(39, 45, 46)
.また,末梢
ヒトを含む脊椎動物(魚類,両生類,爬虫類,
神経系である脳神経や脊髄神経も基本的な構成は
鳥類,哺乳類)は,個体を取り巻く外界からの刺
同じである(39, 45, 46)
.ただし,棲息環境(生
激(外部環境)への対応と個体自身が内蔵する身
態的地位)の違いとそれに伴う適応の差異によっ
体内部の刺激(内部環境)とに対応することで個
て,動物種間での脳の外形や大きさなどには著し
体を維持(生存)している.外界および内部の環
い発達の違いが見られる(20, 23, 39, 46)
.
境への対応反応は神経系によって処理され統合さ
神経系を機能的に見ると,個体を取り巻く外
れている.脊椎動物の神経系は,形態的には中枢
部 環 境 に 対 応 す る 体 性 神 経 系 somatic nervous
神経系(脳と脊髄)と末梢神経系に分けられ,基
system と個体自身が内蔵する個体の内部環境に
本構造は共通である.脳は吻側から尾側へ,
終脳,
対応する臓性神経系 visceral nervous system と
間脳(視床と視床下部),中脳,橋,小脳[橋と
に分けられる(図1; 20, 22, 45)
.体性神経系と
延髄の背側に位置する],および延髄に区分され,
臓性神経系について,進化の過程での発達度合い
図1.個体の外界(外部環境)および内部環境と神経系の関係.
動物は外界の情報(刺激)を個体(外枠)の身体上にある体性感覚受容器で受容し,電気的な信
号として,体性求心性(感覚性)末梢神経によって,中枢神経系(灰色の中央の内枠)へ伝えられる.
中枢神経系では情報の処理・統合が行われ,中枢からの指令情報として体性遠心性(運動性)末梢
神経を経由して効果器(骨格筋)へ伝えられる.一方,個体の内部環境の情報は身体内部にある受
容器が臓性感覚を受容し,臓性感覚性(求心性)の末梢神経を経由して中枢神経系に伝えられる.
中枢で処理・統合された後,中枢からの指令として臓性遠心性(運動性)神経を経由して効果器(腺,
血管や内臓の平滑筋)へ伝えられる.矢印(→)の方向は情報の伝達される方向を示す.(文献 20
より改写)
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図2.ホヤ(上)とサメ(下)の臓性部分と体性部分の比較.
(文献 45 より改写)
を比べてみる.脊椎動物は原索動物との共通祖先
や腸などの内臓からの感覚は一般臓性感覚と呼ば
から分化したと考えられているので,脊椎動物(こ
れ,この感覚に基づいて内臓運動の調節や個体の
こではサメ)と原索動物(ホヤ)の身体構成を比
恒常性維持が営まれている.このような生命維持
較してみると,サメではホヤに比べて体性部分が
に不可欠な機能に関わる一般臓性神経系は祖先型
大きくなっているが,両者の臓性部分はあまり変
から変化せずに保存されていると思われる.そこ
化をしていない(図 2; 20, 45).脊椎動物の体性
で,上記の仮説の妥当性を探るために,脊椎動物
神経系,特に体性感覚性が大きくなっているのは,
の系統進化の初期(中生代)に爆発的な多様性を
脊椎動物が外界に対して積極的に働きかける生活
もって出現し,現在も繁栄し様々な環境に棲息し
をし始めた結果であると推測されること,それは
ている現代型の硬骨魚類の一般臓性感覚神経系に
現存する脊椎動物の中枢神経系においても認めら
ついて調べ,新生代に適応放散した鳥類や哺乳類
れ,よい例は硬骨魚類の神経系で,脳の外形に見
に関するこれまでの報告と比較を行った.
られる著しい差異は外部環境(棲息環境)から受
ける情報の量と質を反映した結果であると考えら
末梢神経線維の機能的な分類:体性神経系と臓性
れている(20, 23, 55).
神経系
一方,体性系に比べて臓性系の変化が小さいの
ここでは,
「一般臓性感覚神経系」に注目して
は,臓性部分が個体の生命に直接的に関与するた
いるので,先ず末梢神経に含まれる神経線維の機
め安定した状態を保つ必要があり,臓性部分に生
能的な分類について簡単に説明する.末梢神経系
じた変異は生存に不利に働くためであったろうと
は,一般的には形態学的に脳神経と脊髄神経に分
考えられる(20, 22, 23, 45).またこのことは,脊
け,さらに,自律神経を区別している.自律神経
椎動物全般の臓性神経系の構成は,進化の過程に
線維は脳神経や脊髄神経の中にも含まれるので,
おいてその共通祖先からあまり変化せずに保存さ
脳神経,脊髄神経,および自律神経という従来の
れてきた可能性を示唆する.臓性感覚のうち,胃
分類は曖昧である.そこで,末梢神経に含まれる
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神経線維を機能的な視点から分類すると分かりや
れ処理される.次に,その結果は中枢神経系から
すくなる.末梢神経に含まれる神経線維は次の3
発する指令として,
末梢神経(脳神経と脊髄神経)
つの基準に基づいて分類される(9, 22, 42, 54)
.
の体性運動性神経線維を経由して効果器(骨格筋
その基準とは,(1)外界と内部環境の情報を中
など)へ伝えられる.すなわち個体は,外界の刺
枢神経系に運ぶもの:「感覚性〔求心性〕」か,中
激(感覚情報)を感受し,処理・統合して,外部
枢神経系からの指令を効果器へ運ぶもの:
「運動
環境へ対応した適切な行動を行なう(図 1).
性〔遠心性〕」か,(2)外界に関連する情報を運
一方,個体の内部環境に関与するのは臓性神経
ぶもの:「体性」か,個体内部(内部環境)に関
系であり,臓性感覚情報は末梢神経の臓性感覚性
連する情報を運ぶもの:「臓性」か,(3)限局し
神経線維を経由して,中枢神経系の臓性領域へ伝
た部位に特定の感覚受容器官(感覚器)を持つ
達されて処理・統合される.次に中枢神経系から
「特殊」か,そのような感覚器をもたない「一般」
発する指令が末梢神経の臓性運動性神経線維に
か,である.臓性運動性の場合には,支配する効
よって内臓器官に伝えられ,内部環境に対応した
果器(横紋筋)が鰓弓由来ならば「特殊臓性運動
内臓器官の適切な反応を生じさせる(図 1).臓
性」とし,それ以外の臓性の効果器(平滑筋や腺
性感覚も「一般」と「特殊」に区別され,
「一般」
など)を支配する場合には「一般臓性運動性」と
は特別な感覚受容器官を形成せずに,神経末端が
する.体性運動性の場合には,「特殊」と「一般」
自由終末または被覆終末などとして体内の広範な
の区別をせずに,骨格筋を支配する神経線維を
「体
内臓器官に分布する.これらの一般臓性感覚神経
性運動性」とする.すなわちこの分類では,末梢
線維は,痛み,機械的圧力,内臓の伸展,体液の
神経の神経線維は [2 x 2 x 2 - 1] の7通りに区別
浸透圧変化などを受容する.内臓器官からの感覚
することが出来る.また,この分類に従うと自律
情報は舌咽神経(第 XI 脳神経)や迷走神経(第
神経は「一般臓性運動性」となる.
X 脳神経)に含まれる一般臓性感覚神経線維に
「体性」は個体を取り巻く外界(外部環境)か
よって脳(延髄の一次一般臓性感覚領域)へ運ば
らの刺激に対応するものである.具体的には,脊
れる(9, 18, 19, 22, 34, 42, 54)
.
「特殊臓性感覚性」
椎動物に共通な特殊体性感覚は視覚,聴覚,およ
に分類されるのは,味覚である.内胚葉由来の上
び平衡感覚であり,これらの感覚情報の受容器官
皮組織に生じる味蕾は受容器官として特殊化した
は順に,眼球,蝸牛,および半規管と卵形嚢と球
構造であり,また内臓機能と深く関連することか
形嚢であり,受容した感覚情報を脳へ運ぶのは,
ら特殊臓性感覚性とされる(9, 34, 42)
.嗅覚は鼻
順に視神経,蝸牛(聴)神経,前庭神経であるが,
腔の嗅粘膜上に嗅覚受容細胞をもつが,
「特殊臓
神経線維の機能的な分類では,特殊体性感覚性と
性感覚性」に分類されたり(34, 42, 54)
,
「特殊体
なる.一般体性感覚は触覚,圧覚,痛覚,温度覚,
性感覚性」に分類されたりする(9)
.味蕾からの
および深部感覚などで,特別な感覚受容器官をも
味覚情報は,顔面神経(第 VII 脳神経)
,舌咽神
たず,神経末端が自由終末または被覆終末などと
経(第 IX 脳神経)
,
迷走神経(第 X 脳神経)によっ
して皮膚や関節,腱などに広く分布し,機械刺激,
て延髄の一次特殊臓性感覚(味覚)核に伝えられ
侵害刺激,温度刺激などを受ける.特殊および一
る.一般および特殊臓性感覚性神経線維により脳
般体性感覚は末梢神経(脳神経と脊髄神経)を経
の一次感覚核へ伝えられた感覚情報は,さらに脳
由して中枢神経系(脳と脊髄)の体性領域へ運ば
の上位中枢で処理・統合され,その結果は身体内
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部の状態に対応する情報(指令)として一般およ
いる(5, 13, 17, 48)
.さらに Cechetto and Saper
び特殊臓性運動性神経線維によって内臓器官や鰓
(5) によって,外側結合腕傍核から視床で中継さ
弓由来の筋などへ伝えられる.このように対応す
れて島皮質 Insular cortex に至る経路も報告さ
ることで個体の内部環境の恒常性は保たれる (20,
れている.視床の中継核は後外側腹側核小細胞
22, 55).実際には,生体では体性神経系と臓性神
部 ventroposterior lateral parvicellular thalamic
経系とは相互に影響を及ぼし合う.つまり,個体
nucleus (VPLpc) であり,この神経核は味覚情報
の外部環境は個体の内部環境にも影響を及ぼし,
を中継する後内側腹側核小細胞部 ventroposterior
逆に内部環境の変化(内臓器官の作用異常や体内
medial parvicellular thalamic nucleus (VPMpc)
恒常性の変動)は体性神経系へも影響を及ぼすな
の外側に隣接している.まとめると,一般臓性感
ど,深く連関している.
覚情報は舌咽神経と迷走神経を経由して延髄の一
次一般臓性感覚核(孤束核尾側部)へ伝えられる.
哺乳類の一般臓性感覚系
孤束核尾側部から終脳へ至る上行性経路は三通り
哺乳類の一次臓性感覚核は延髄の弧束核であ
存在し,
(1)孤束核尾側部から直接に終脳(視
り,特殊臓性感覚(味覚)情報と一般臓性感覚情
索前野,
扁桃体,
分界条床核)へ投射する経路,
(2)
報を受容する.弧束核吻側部には顔面神経,舌咽
孤束核尾側部から外側結合腕傍核を経由して終脳
神経,および迷走神経を経由する一次特殊臓性感
(視索前野,扁桃体,分界条床核)に至る経路,
(3)
覚性神経線維(味覚線維)が終止し,味蕾からの
孤束核尾側部から外側結合腕傍核,視床,終脳(大
味覚情報を伝える(1, 16, 51)
.一方,孤束核尾側
脳皮質:島皮質)の順に中継される経路,である.
部は,舌咽神経および迷走神経の一次一般臓性
感覚線維によって運ばれる個体内部の内臓器官の
鳥類の一般臓性感覚系
状態に関する情報を受け取る(1, 8, 10, 25, 26, 29,
鳥類の一般臓性感覚系の上行性神経路は哺乳類
.
48, 51)
のものと同様な構成をしている.Dubbeldam et al.
神経トレーサー(HRP, biocytin, BDA など)を
(11)は,マガモ Anas platyrhynchos L. の特殊臓
用いた神経路標識法による研究によって,哺乳類
性感覚と一般臓性感覚は延髄の弧束核に至ることを
では一次中枢である孤束核尾側部は橋部にある二
明らかにしている.すなわち,顔面神経,舌咽神経,
次一般臓性神経核(外側結合腕傍核)に投射す
および迷走神経を経由する一次特殊臓性感覚性神
ることが明らかにされている(4, 5, 6, 17, 40, 44,
経線維が伝える味覚情報は,孤束核吻側部で受容さ
.また孤束核尾側部は,外側結合腕傍核だけ
50)
れる.一方一般臓性感覚情報は,舌咽神経および迷
でなく,さらに上位の中枢である間脳の視床と視
走神経の一次一般臓性感覚性神経線維により伝達さ
床下部および終脳の扁桃体や分界条床核に直接到
れ,
孤束核尾側部で受容されることも明らかした
(11)
.
達する軸索も送り出している(44)
.
ハトColumba livia では孤束核内側亜核群は味覚と
橋部の外側結合腕傍核からは,一次一般臓性
一般臓性感覚情報(胃や小腸からの内臓情報)を受
感覚核(孤束核尾側部)が投射する間脳および
容し,橋部にある背側−内側結合腕傍核複合体へ投
終脳の構造と同じ部位,すなわち,間脳では視床
射する.それに対して孤束核外側亜核群は,一般臓
と視床下部,および終脳の扁桃体や分界条床核と
性感覚情報(心臓と肺からの内臓情報)を受容し,
大脳皮質の島皮質,へ投射することが報告されて
橋部にある外側−腹外側結合腕傍核複合体へ投射
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する
(29)
.孤束核からは,
直接間脳の視床下部と視床,
nucleus of posterior archistriatum は posterior
さらに終脳の nucleus of the pallial commissure,分
pallial amygdala(外套性扁桃体後部)に改名され
界条床核,および側座核に投射することも報告され
た.すなわち鳥類においても,結合腕傍核から哺乳
ている (2, 29).Wild et al.(53)もハトにおいて結合
類の扁桃体に相同の神経核への投射が存在すること
腕傍核複合体から間脳の視床下部と背側視床,およ
になる(3, 53)
.これらの報告をまとめると,上行性
び終脳のいくつかの神経核(nucleus of the pallial
神経路は(1)孤束核から間脳の視床下部と視床,
commissure,分界条床核,ventral paleostriatum,
終脳の nucleus of the pallial commissure,分界条
側座核,嗅結節,および a dorsolateral nucleus of
床核,側座核,へ直接到達する経路,
(2)延髄の
the posterior archistriatum: Apdl)へ投射すること
孤束核−結合腕傍核−終脳の扁桃体に相同な神経核
を報告している.また,Wil(52)はハトの背側視床
(Apdl:posterior pallial amygdala)の経 路,およ
の 亜 核(nucleus dorsointermedius posterior and
び(3)延髄の孤束核−結合腕傍核−視床−終脳の
nucleus dorsolateralis posterior) は paleostriatum
nidopallium frontale(大脳皮質相同領域)の経路、
augmentatum と neostriatum frontale に 投 射 する
である.
ことも報告している.
近 年,鳥 類と哺 乳 類 の 脳 の 相 同 性 が 見 直さ
硬骨魚類の一般臓性神経系
れ,終 脳の領域名については,The Avian Brain
硬骨魚類の延髄背側部は,葉(lobe)状に発
Nomenclature Forum(43)によって改名された.
達しており,吻側から尾側の順に顔面葉 facial
それによると,Wild(52)において視床からの投射
lobe, 舌 咽 葉 glossopharyngeal lobe, お よ び 迷
が認められた neostriatum frontale は大脳皮質領域
走葉 vagal lobe と呼ばれ(図3)
.顔面神経,舌
の一部として nidopallium frontale に,dorsolateral
咽神経,および迷走神経に含まれる特殊臓性感覚
図3.ティラピアの脳の背側面
脳の左半分(図の下半分)には,一般臓性感覚系に関連する神経核を示している.dDm: 終脳背側野内
側部背側領域 , pVN: 糸球体前一般臓性感覚核,SVN: 峡部(橋部)の二次一般臓性感覚核,Vd, Vs, Vv:
終脳腹側野の内側部の領域.スケールバー=1mm.
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性神経線維(味覚線維)はそれぞれの葉に終止
NCC) と迷走葉中間核(intermediate nucleus of
する(18).ナマズの延髄の迷走葉尾側部には,
the vagal lobe of Herrick [19])があり,一次一
一次一般臓性感覚線維が終止する一次中枢とし
般臓性感覚線維の終末領域は一次特殊臓性感覚
て,Cajal 交連核 (commissural nucleus of Cajal,
(味覚)線維の終末領域の尾側に隣接して位置す
図4.ティラピアの一般臓性感覚系の上行性神経路.
図の左には,延髄の一次一般臓性感覚領域(Cajal 交連核:NCC と最後野:AP)から,終脳腹側野(Vs,
Vd, Vv)へ至る上行神経路(実線)を,破線では間脳の糸球体前一般臓性感覚核(pVN)から終脳背側
野(dDm)へ上行する神経路を示す.右は二次一般臓性感覚核(SVN)から終脳腹側野(Vs, Vd, Vv)
へ至る上行神経路(および他の領域への投射)を点線で示す.DMN:迷走神経背側運動核,icom:峡交
連,iRF:下網様体,LT:外側結節 , NDLI:下葉散在核,NRL:外側陥凹核,nX:迷走神経,mid : 正中,
POA:視索前野 , SGN:二次味覚核,svt: 二次一般臓性感覚路,TLa:外側堤 , TLai:外側堤下部,tvt:
三次一般臓性感覚路.
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ることが報告されている(18, 19).
内側部背側領域(dDm: dorsal region of medial
神経トレーサーを用いた神経路標識法によって
part of dorsal telencephalic area)の尾側部に投
調べた近年の研究によって,Herrick(18, 19)の
射する(Yoshimoto and Yamamoto, 未発表デー
記述が裏付けられ,さらに終脳へ至る上行性経路
タ)
.まとめると,スズキ型硬骨魚類のティラピ
も明らかになった.我々が行なったスズキ型硬骨
アにおいても,延髄の一次一般臓性感覚核から終
魚類のティラピア Oreochromis (Tilapia) niloticus
脳へ至る上行性経路は三通り存在し,
(1)Cajal
を用いた実験では,腹部内臓に由来し迷走神経を
交連核から視索前野,終脳腹側野の内側部(Vs,
経由する一般臓性感覚線維は迷走葉の尾側に続く
Vd, Vv)へ直接投射する経路,
(2)Cajal 交連
Cajal 交連核と最後野に終止することが明らかに
核から峡部の二次一般臓性感覚核を介して,視索
なった(図4;61).ティラピアの場合には,延
前野,終脳腹側野の内側部領域(Vs, Vd, Vv)に
髄の迷走神経の出入口より吻側の迷走葉内の小領
至る経路,
(3)Cajal 交連核から峡部の二次一
域に終末がみられ,この場所が Herrick(19)の
般臓性感覚核,間脳の糸球体前一般臓性神経核
迷走葉中間核に相当する部分と考えられた.しか
を経て終脳背側野内側部背側領域(dDm)尾側
しながら,細胞構築および線維連絡の観点から尾
部に至る経路である(図5).
側に続く Cajal 交連核との差異が見られないこと
コイ目のナマズ(Ictalurus punctatus )では,
から,実際には Cajal 交連核の吻側への延長部分
腹部内臓に由来する一般臓性感覚線維は一般臓性
であろう(61).
神経核(Cajal 交連核)と迷走葉中間核へ終止す
ティラピアの延髄の Cajal 交連核は,延髄の迷
る(27)
.キンギョでは胸腹部臓器へ分布する迷
走葉吻側部,舌咽葉,顔面葉,網様体,橋の部位
走神経の枝は,第四脳室尾側部にある Cajal 交連
に相当する峡部 isthmic region の二次一般臓性感
核と最後野に終止することが知られている(36,
覚核 secondary general visceral nucleus(SVN)
,
.ナマズとキンギョの Cajal 交連核は,峡部
37)
間脳の外側陥凹核 nucleus of the lateral recess
に位置する二次一般臓性感覚核に投射する(12).
(NRL), 下 葉 内 側 部( 外 側 結 節 lateral tuberal
また,この二次一般臓性感覚核は二次特殊臓性感
area, LT:哺乳類の視床下部の一部と相同な領域)
覚核(味覚核;18)の吻外側に位置することも明
および糸球体前一般臓性感覚核 preglomerular
らかにされた.しかし,Finger and Kanwal(12)
general visceral nucleus(pVN),終脳の視索前野,
の報告では,上位中枢への線維連絡については,
終 脳 腹 側 野 の 交 連 上 部(Vs: supracommissural
視床後核 posterior thalamic nucleus(PTN;14)
part of ventral telencephalic area),腹側部(Vv:
に少数の逆行性標識ニューロンが見られたことの
,背
ventral part of ventral telencephalic area)
みが報告されているのみである.なおキンギョの
側 部(Vd: dorsal part of ventral telencephalic
Cajal 交連核は内・外側亜核に分けることができ
area)に直接投射する(61).峡部の二次一般臓
る.ティラピアとナマズの Cajal 交連核には亜核
性感覚核は間脳の外側陥凹核,LT,および糸球
は存在しない.キンギョの Cajal 交連核内側亜核
体前一般臓性感覚核(pVN)に投射し,また視
は腹部内臓に由来する感覚情報を運ぶ神経線維
索前野,終脳腹側野の内側部にも線維を送る.間
を受容し,外側亜核へ終止するのは咽頭後部由
脳の糸球体前一般臓性感覚核(pVN)から生じ
来の感覚情報を運ぶ神経線維である.腹部内臓
る上行性神経線維は,視索前野と終脳背側野の
からの線維を受けるティラピアとナマズの Cajal
- 15 -
図5.硬骨魚類と鳥類および哺乳類の一般
臓性感覚系の上行性神経路の比較.
dDm:終脳背側野内側部背側領域,NCC:Cajal 交連核,PTN:視床後核,pVN:糸球体前一般臓性感覚核,
SVN:二次一般臓性感覚核,vDm:終脳背側野腹側部,Vd:終脳腹側野背側部,Vs:終脳腹側野交連上部,
Vv:終脳腹側野腹側部.
交連核は,キンギョ Cajal 交連核内側亜核に相同
核(pVN)
,外側堤(TLa)
,下葉の神経核(散在
であると考えられる.Cajal 交連核に見られる発
核 NDLI,外側陥凹核 NRL,下葉中心核 NCLI)
達の差異は,キンギョは咽頭後部で活発な咀嚼運
と相互に線維連絡する.つまり,キンギョでは
動を行うことなどの習性の違いを反映していると
Cajal 交連核や二次一般臓性感覚核から視床後核
思われる.
(PTN)を介して終脳に至る上行性神経路が存在
コイ目の硬骨魚類の終脳への上行性神経路に
する(図5)
.しかしながら,視床後核(PTN)
ついては,キンギョの間脳に存在する視床後核
の主要な投射先は,餌と砂や泥との選別に重要な
(PTN;14) の線維連絡の調査によってその一部が
役割を果たす迷走葉であり,この神経核は感覚中
明らかになった(図5; 28).視床後核(PTN)は,
継核というよりも,摂食関連行動の制御に関わっ
Cajal 交連核の内側亜核,二次一般臓性感覚核,
ていると思われる.したがって,
視床後核(PTN)
視索前野,終脳背側野の dDm, 終脳腹側野の Vs
とは別に一般臓性感覚の中継機能に特化した神経
と相互に線維連絡し,終脳背側野の vDm, 終脳
核が間脳に存在している可能性が高いと考えて
腹側野の Vl (lateral part of ventral telencephalic
いる.キンギョにも pVN と名付けられた神経核
area), Vd, Vv に 投 射 す る. ま た 間 脳 内 に お い
が存在し(28)
,ティラピアの pVN に対応する
て,視床後核(PTN)は糸球体前一般臓性感覚
位置にある.また一方ティラピアにも視床後核
- 16 -
(PTN)が存在し,キンギョの同名の核と同様の
は吻側部の蓋板が左右に開き,終脳表面を覆うよ
線維連絡をもつ(59, 61).今後キンギョの pVN
うに伸びて反転し,終脳の正中から終脳表面に続
の線維連絡を精査する必要がある. く T 字型の脳室を形成する「eversion(外翻)」
最後野 area postrema は,哺乳類や鳥類でよく
.このよ
というタイプの発生をする(55, 58, 60)
知られている脳室周囲器官の一つであり,延髄の
うな発生様式の違いのため,他の脊椎動物の終脳
閂(カンヌキ)の近くにある.最後野は舌咽神経
各部との相同性は判然としない.そのため,硬骨
と迷走神経からの一般臓性感覚情報を受容する
魚類の終脳は純粋に位置関係に基づいてまず背側
(31).最後野のニューロンは孤束核と結合腕傍核
野と腹側野に分けられ,次にさらに小区分や神経
に投射する(4, 30, 32, 33, 44)
.硬骨魚類のキン
核を区分する命名法が採用されている(38).相
ギョとティラピアでも同じように閂(カンヌキ)
同性については,
さまざまな説が提唱されており,
の近くの Cajal 交連核の背側に最後野が認めら
決着がついていない.もう一つは,硬骨魚類の終
れ,背側から腹側に向かって,脳膜,毛細血管の層,
脳は哺乳類の大脳新皮質のような6層の構造を形
最後野のニューロンの背側へ伸びる短い樹状突起
成しないことである(21, 24)
.そのため,魚類の
と星状膠細胞からなる柵状層,最後野のニューロ
終脳には大脳新皮質に相当する場所はないとする
ンの細胞体の層,などが配列している.一次一般
説が長い間信じられていた.以下では,哺乳類に
臓性感覚神経線維は舌咽神経と迷走神経を経由
おいて一般臓性感覚が到達する終脳領域である扁
して最後野に終止する(36, 37, 61).Morita and
桃体と島皮質との相同関係について論じる.
Finger(36, 37)はキンギョの最後野は二次味覚
Northcutt and Davis(41)は硬骨魚類の終脳腹
核に投射することを報告している.ティラピアで
側野の Vs と Vc(central part of ventral
は最後野のニューロンは背側の脳膜側へ短い突起
telencephalic area)は外套下部(皮質下部:
を出すと共に,Cajal 交連核に向かって長い樹状
subpallium)由来の扁桃体 basal amygdala
突起を出し,その腹側の樹状突起の途中から上行
(subpallial amygdala) に相当し,終脳腹側野の
する軸索を生じる.この最後野のニューロンの軸
Vp, Vi(intermediate part of ventral telencephalic
索は二次一般臓性神経核,糸球体前一般臓性感覚
area), nucleus taenia は外套(皮質)pallium 由
核,視索前野,終脳腹側野の Vs, Vd, Vv に直接
来の扁桃体 pallial amygdala に相当すると述べて
投射している(図3,図4;61).このような硬
いる.Yoshimoto et al.(59)はティラピアの峡
骨魚類の最後野の線維連絡は,哺乳類や鳥類と類
部の二次味覚核から終脳背側野後部 Dp
(posterior
似している.
part of dorsal telencephalic area) の 内 側 部 と
腹側野の Vi への直接投射が,哺乳類の結合腕
比較神経学的視点からの考察
傍核から扁桃体へ至る投射経路と相同であると
硬骨魚類の終脳は,他の脊椎動物とは2つの大
考え,終脳背側野後部の内側部と Vi が扁桃体に
きな違いが見られる(21, 35, 39, 60).1つは終脳
相 当 す る と 延 べ て い る.Yamamoto et al.(58)
の発生様式の違いによるものである.哺乳類に代
は,嗅球との線維連絡を加味して,終脳背側野
表される終脳は管状になった神経管の吻側部で蓋
後部 Dp の腹内側にある nucleus taenia が pallial
板が腹側へ折れ込み側脳室を形成する「inversion
amygdala である可能性と,終脳腹側野の内側領
(内翻)」というタイプの発生をする.硬骨魚類で
域が扁桃体 subpallial amygdala である可能性を
- 17 -
示唆している.また,硬骨魚類の間脳の糸球体
付けられている.しかし,発生様式の特異性から
前核群は多様な感覚線維を中継し,終脳背側野
終脳や間脳の同名の神経核や構造が,線維連絡や
へ投射するので,糸球体前核群は哺乳類の視床
機能的にも哺乳類のものと必ずしも同じと確認さ
に相同な可能性があり,終脳背側野のいくつか
れていないものもある.誤解を避けるために,神
の領域は哺乳類の大脳皮質に相同である可能性
経核の名称には英語名を付けた.
)
があるとしている(24, 57).
本稿で論じた硬骨魚類,鳥類,哺乳類の一般臓
性感覚の上行経路を比較すると,極めてよく似て
謝辞
いる(図5).迷走神経による臓性感覚情報の伝
著者らは本稿を仕上げるにあたり,有意義な討
達から始まり,延髄の一次一般臓性感覚核から峡
論と丁寧な校閲をいただきました伊藤博信日本医
部(橋部),間脳,終脳へ上行する神経路は全体
科大学名誉教授へ,心よりお礼を申し上げます.
的に見ると大変よく似ている.内臓運動や恒常性
維持に関わり,したがって生命の維持に重要な一
般臓性感覚神経系は脊椎動物の共通祖先の状態か
文献
らほとんど変化せず,各種脊椎動物に受け継がれ
1)Allen WF. 1923. Origin and distribution of
ているのではないかと思われる.
the tractus solitarius in the guinea pig. The
また硬骨魚類の一般臓性感覚系の上行性神経路
Journal of Comparative Neurology, 35:171-
が,終脳の終止部も含めて鳥類や哺乳類のものと
204.
極めてよく似ていることは,硬骨魚類の終脳各
2)Arends JJA, Wild JM, Philip Zeigler H. 1988.
部の相同性について論ずる際の重要な手がかり
Projections of the nucleus of the tractus
となる.スズキ目のティラピアにおいて,延髄
solitarius in the pigeon (Columba livia ). The
の Cajal 交連核から一般臓性感覚神経線維が直接
Journal of Comparative Neurology, 278:405-
終止する終脳腹側野の Vs は,二次一般臓性感覚
429.
核からの投射も受けている.線維連絡の類似性か
3)Atoji Y, Saito S, Wild M. 2006. Fiber
らこの領域は哺乳類と鳥類の扁桃体に相同な可能
Connections of the compact division of the
性が高い.一方,間脳の糸球体前一般臓性感覚核
posterior pallial amygdala and lateral part
(pVN)は終脳背側野の dDm の尾側部に投射す
of the bed nucleus of the stria terminalis in
る(Yoshimoto and Yamamoto, 未発表データ)
.
the pigeon (Columba livia ). The Journal of
終脳各部位の相同性についての明確な結論は,今
Comparative Neurology, 499:161–182.
後のさらなる研究を待つ必要があるものの,間脳
4)Beckstead RM, Morse JR, Norgren R. 1980.
の糸球体前一般臓性感覚核(pVN)から終脳背
The nucleus of the solitary tract in the
側野の dDm へ至る経路は,哺乳類における視床
monkey: projections to the thalamus
から島皮質に至る経路に相当する可能性がある.
and brain stem nuclei. The Journal of
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