認知症と性差

遂
︶
な
ど
が
知
ら
れ
、
一
方
、
女
性
に
多
い
疾
患
と
し
表
さ
れ
る
よ
う
に
、
昔
か
ら
大
脳
機
能
の
性
差
が
言
わ
men don’t listen & women can’t read maps
症
候
群
、
自
殺
︵
既
﹃
話
を
聞
か
な
い
男
、
地
図
が
読
め
な
い
1)
女
︶
﹄ ︵
に
代
Why
15
欠
陥
多
動
性
障
害
︶
、
Tourette’s
て
は
、
う
つ
病
、
不
安
障
害
、
摂
食
障
害
、
自
殺
︵
企
薬
物
乱
用
、
反
社
会
性
人
格
障
害
、
A
D
H
D
︵
注
意
大
脳
機
能
の
性
差
お
り
、
男
性
に
多
い
疾
患
と
し
て
、
ア
ル
コ
ー
ル
症
、
精
神
医
学
領
域
で
も
疾
患
の
性
差
は
広
く
知
ら
れ
て
不
安
障
害
が
女
性
に
多
い
と
さ
れ
て
い
る
。
﹁
性
差
医
学
﹂
と
し
て
蓄
積
さ
れ
て
い
る
。
へ
の
動
き
の
中
で
、
疾
患
の
性
差
に
つ
い
て
の
知
見
も
医
療
の
個
別
化
を
目
的
と
し
た
テ
イ
ラ
ー
メ
イ
ド
医
療
度
な
ど
に
差
異
が
あ
る
こ
と
は
よ
く
知
ら
れ
て
い
る
。
男
女
の
性
に
よ
り
、
疾
患
の
発
症
率
・
経
過
・
重
症
と
、
社
会
不
安
、
恐
怖
症
、
パ
ニ
ッ
ク
障
害
、
全
般
性
も
よ
く
知
ら
れ
て
お
り
、
不
安
障
害
の
タ
イ
プ
で
言
う
病
率
で
あ
る
。
ま
た
、
女
性
に
不
安
障
害
が
多
い
こ
と
く
の
地
域
で
認
め
ら
れ
て
お
り
、
男
性
の
約
2
倍
の
有
特
に
、
う
つ
病
が
女
性
に
多
い
こ
と
は
世
界
中
の
多
CLINICIAN ’13 NO. 615
は
じ
め
に
図
︶
な
ど
が
知
ら
れ
て
い
る
。
認
知
症
と
性
差
●
性
差
医
療
武
田
雅
俊
(1
7)
脳
形
態
の
性
差
(1
8)
と
言
わ
れ
、
こ
の
こ
と
か
ら
、
数
学
者
、
飛
行
機
パ
イ
・
空
間
認
知
・
三
次
元
視
覚
認
知
な
ど
に
優
れ
て
い
る
一
般
的
に
、
男
性
は
、
時
間
感
覚
・
決
断
力
・
暗
算
父
と
し
は て
、 知
そ ら
の れ
著 る
書 ハ
ー
バ
ー
ド
大
2)
学
の の
中
で
、
女
性
あ
る
と
考
え
ら
れ
る
よ
う
に
な
っ
た
。
生
物
社
会
学
の
つ
れ
て
、
大
脳
機
能
の
性
差
に
は
生
物
学
的
な
基
盤
が
ど
に
優
れ
て
い
る
と
言
わ
れ
て
い
る
。
解
・
情
動
・
芸
術
的
表
現
・
美
の
評
価
・
言
語
機
能
な
る
。
一
方
、
女
性
は
、
人
間
関
係
・
他
人
の
情
緒
的
理
レ
ー
サ
ー
な
ど
は
男
性
に
適
す
る
職
業
と
言
わ
れ
て
い
ロ
ッ
ト
、
道
案
内
人
、
エ
ン
ジ
ニ
ア
、
建
築
家
、
カ
ー
で
よ
り
高
い
能
力
を
発
揮
す
る
こ
と
を
指
摘
し
て
い
る
。
空
間
と
数
字
の
操
作
、
ラ
ン
ク
付
け
を
伴
う
競
争
な
ど
す
る
能
力
が
高
く
、
対
し
て
男
性
は
、
独
立
、
支
配
、
は
共
感
性
、
言
語
能
力
、
社
会
的
技
術
、
安
全
を
確
保
Edward O.
ヒ
ト
の
大
脳
半
球
に
は
も
と
も
と
左
右
差
が
あ
り
、
こ
の
よ
う
な
、
脳
機
能
の
性
差
に
つ
い
て
、
以
前
は
Sociobiology
性
差
に
基
づ
く
心
理
社
会
的
要
因
が
重
視
さ
れ
て
い
た
。
Wilson
男
性
に
は
男
性
ら
し
さ
が
、
女
性
に
は
女
性
ら
し
さ
が
こ
と
も
知
ら
れ
て
い
る
。
し
か
し
な
が
ら
、
生
物
学
的
要
因
の
理
解
が
進
む
に
は
会
話
は
情
報
を
正
確
に
伝
え
る
も
の
と
し
て
捉
え
る
体
の
中
で
の
会
話
と
し
て
捉
え
る
の
に
対
し
て
、
男
性
き
・
表
情
な
ど
を
総
合
し
た
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
全
る
。
話
し
方
で
は
、
女
性
は
言
葉
以
外
の
身
振
り
・
瞬
正
面
視
野
が
正
確
で
あ
り
奥
行
き
の
知
覚
が
優
れ
て
い
く
区
別
で
き
周
辺
視
野
が
広
い
の
に
対
し
て
、
男
性
は
れ
て
き
た
。
例
え
ば
、
視
覚
で
は
、
女
性
は
色
を
細
か
げ
ら
れ
る
と
い
う
考
え
で
あ
っ
た
。
れ
方
に
よ
り
そ
の
性
に
合
っ
た
行
動
パ
タ
ン
が
育
て
上
さ
れ
る
と
い
う
考
え
で
あ
り
、
性
別
に
応
じ
た
育
て
ら
は
、
心
理
社
会
学
的
な
要
因
に
よ
り
男
女
差
が
生
み
出
求
め
ら
れ
、
大
脳
機
能
の
生
物
学
的
差
異
と
い
う
よ
り
ン
ダ
ー
︶
に
よ
り
異
な
っ
て
い
る
こ
と
に
そ
の
要
因
が
求
め
ら
れ
、
社
会
的
に
期
待
さ
れ
る
行
動
が
性
︵
ジ
ェ
CLINICIAN ’13 NO. 615
16
は な
男 る
性 と
数 と
の も
1 に
・ 大
3
4き
倍 く
と な
な る
り 。
5
、6
7
5歳
歳 以
以 上
上 で
で は
比 女
較 性
す 数
女
性
の
ほ
う
が
多
く
な
り
、
こ
の
差
異
は
年
齢
が
高
く
性 あ 男
の る 性 現
ほ 。 で 時
9点
う 人7
が 口 歳 で
わ を で わ
ず 年 あ が
か 代 り 国
に 別 、 の
多 に 実 平
い 見 に 均
が る 男 余
、 と 女 命
5
0、 間 は
0で 、
歳4
以 歳 6 女
降 代 歳 性
に ま の で
な で 開 85
る は き 歳
と 男 が 、
17
ら
は
、
18
∼
45
歳
の
男
女
各
40
人
に
つ
い
て
灰
白
同
様
に
灰
白
質
の
男
女
差
は
な
い
と
報
告
し
て
い
る
。
い
て
検
討
し
、
白
質
容
積
は
有
意
差
が
あ
る
も
の
ら9)の
も 灰
白
質
容
積
は
有
意
差
が
な
い
と
報
告
し
、
人
口
動
態
の
性
差
CLINICIAN ’13 NO. 615
症
に
関
す
る
性
差
に
つ
い
て
述
べ
る
。
っ
て
い
な
い
。
れ 脳
て 梁
い 容
る6)積
が7)の
、 比
必 率
ず は
し 、
ら8)も 女
は 一 性
致 の
若 し ほ
齢 た う
男 見 が
女 解 大
各 ま き
20 で い
人 に と
に は 言
つ な わ
る11)は
。 女
こ 性
の の
よ ほ
う う
な が
前 約
提 10
を %
踏 大
ま き
え い
て こ
、 と
こ が
こ 知
で ら
は れ
認 て
知 い
回
の
容
積
は
よ
く
相
関
す
る
。
実
際
に
、
直
回
の
容
積
ま
た
、
大
脳
全
体
の
容
積
は
男
性
が
大
き
い
一
方
で
、
に
よ
り
担
わ
れ
て
お
り
、
社
会
認
知
課
題
の
成
績
と
直
が 女
示 性
さ で
れ は
て 大
)
脳
い3
4)
る5)半
。 球
の
容
積
に
左
右
差
が
少
な
い
こ
と
り
、
男
性
は
左
半
球
が
大
き
く
非
対
称
性
が
大
き
く
、
空
間
処
理
機
能
に
分
化
し
て
い
る
。
脳
画
像
研
究
に
よ
性
差
が
あ
る
。
左
半
球
は
言
語
性
機
能
に
、
右
半
球
は
し
、
成
人
に
な
る
と
そ
の
差
異
は
拡
大
す
る
が
、
社
︶ 会
て
い
る
。
こ
の
男
女
差
は
子
供
時
代
か
ら
す
で
に
存
在
女
性
は
、
男
性
よ
り
社
会
認
知
課
題
に
お
い
て
優
れ
質
と
も
に
左
右
差
が
認
め
ら
れ
な
い
こ
と
を
報
告
し
た10)
。
認
知
機
能
は
腹
側
前
頭
前
野
の
直
回
︵
straight gyrus
は
白
質
お
よ
び
脳
脊
髄
液
容
積
が
大
き
い
こ
と
を
報
告
Filipek
し
、
左
右
差
に
つ
い
て
も
、
男
性
で
は
灰
白
質
容
積
は
Passe
質
・
白
質
・
脳
脊
髄
液
に
区
分
し
た
容
積
を
比
較
検
討
Gur
し
、
女
性
で
は
灰
白
質
容
積
が
大
き
い
こ
と
、
男
性
で
左
半
球
で
大
き
く
、
白
質
は
左
右
差
な
く
、
脳
脊
髄
液
容
積
は
右
半
球
で
大
き
い
が
、
女
性
で
は
灰
白
質
、
白
(1
9)
!平成2
0年度のわが国の人口の性差
ま
た
、
女
性
に
お
け
る
認
知
症
有
病
率
は
、
男
性
の
約
い て
て い
1
5た
% が
程 、
度 最
の 近
認 の
知 調
症 査
有 で
病 は
率 、
5
が6
報 歳
告 以
さ 上
れ 人
て 口
い に
る つ
。
(2
0)
歳
以
上
の
人
口
の
5
∼
7
%
に
認
知
症
が
あ
る
と
さ
れ
率
は
上
昇
す
る
。
1
9
9
0
年
代
ま
で
の
調
査
で
は
6
5
高
齢
者
人
口
比
率
が
上
昇
す
る
と
、
認
知
症
の
有
病
で
の
認
知
症
患
者
の
2
/
3
は
女
性
が
占
め
る
。
者
人
口
は
女
性
の
ほ
う
が
多
い
こ
と
か
ら
、
診
療
場
面
患
者
が
推
定
さ
れ
て
い
る
が
、
前
述
し
た
よ
う
に
高
齢
数
は
増
加
す
る
。
現
時
点
で
は
3
5
0
万
人
の
認
知
症
齢
者
人
口
が
増
加
す
る
こ
と
に
よ
り
、
認
知
症
の
患
者
加
齢
は
、
認
知
症
の
最
大
の
危
険
因
子
で
あ
る
。
高
認
知
症
・
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
有
病
率
の
性
差
き
よ
う
。
患
の
性
差
に
つ
い
て
の
留
意
が
必
要
な
こ
と
が
理
解
で
差
を
考
え
る
と
、
特
に
高
齢
者
の
医
療
に
お
い
て
、
疾
2 る
・ と
66 女
倍 性
と は
な 男
る 性
︵ の
図 1
! ・
65
︶
。 倍
こ 、
の 85
よ 歳
う 以
な 上
人 で
口 は
の 実
性 に
CLINICIAN ’13 NO. 615
18
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
率
に
性
差
が
認
め
ら
れ
な
い
全
体
と
ほ
ぼ
同
様
の
結
果
で
あ
り
、
9
0
歳
ま
で
は
、
ア
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
率
に
つ
い
て
も
認
知
症
に
対
し
て
男
性
で
は
低
下
す
る
︵
図
!
a
︶
。
歳
以
上
の
女
性
で
は
認
知
症
の
発
症
率
が
増
加
す
る
の
し に
て 上
9
0昇
歳 し
ま 95
で 歳
は 以
男 上
女 で
間 は
で 74
差 ・
異 1
を /
認 千
め 人
な と
い な
が る
、 。
9
0そ
の
年
代
で
は
0
・
4
/
千
人
で
あ
る
が
、
年
齢
と
と
も
ム
研
究
で
は
、
認
知
症
全
体
の
発
症
率
は
、
55
∼
59
歳
ッ
テ
ル
ダ
ム
研
究
の
結
果
を
紹
介
す
る
。
ロ
ッ
テ
ル
ダ
つ
い113)
5)
。20)い
こ23)て
こ は
で 、
は 女
、 性
大 に
規 発
模 症
地 率
域 が
住 高
民 い
の と
調 す
査 る
で 報
あ 告
る が
ロ 多
上
で
女
性
は
上
昇
す
る
の
に
対
し
て
男
性
で
は
低
下
す
の
発
症
率
は
85
∼
90
歳
ま
で
は
大
差
な
い
が
、
90
歳
以
究
と
ほ
ぼ
同
様
の
結
果
で
あ
り
、
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
E
U
R
O
D
E
M
研
究
の
結
果
も
ロ
ッ
テ
ル
ダ
ム
研
い
て
5
・
8
倍
高
い
こ
と
が
示
さ
れ
て
い
る
︵
表
"
︶
。
4女 る
の マ 性2
0 ー 差 ・ 性 。
5
・ 病 が 0 で8
0
9を な ︵ 有 歳
と 発 い 男 意 以
比 症 。 性 に 上
5︶ 上 で
較 す6
す る 歳 で 昇 は
る リ 女 あ し ア
と ス 性 っ 、 ル
2 ク で た9
0ツ
5が 歳 ハ
・ は9
4 0 歳 、 で イ
倍 ・ ま 血 は マ
2で 管8
で2
1ー
あ で に 性 ・ 病
っ あ ア 認 7 の
た り ル 知 ︵ 発
。 、 ツ 症 女 症
男 ハ に 性 率
性 イ は ︶ は
、
19
CLINICIAN ’13 NO. 615
し
か
し
な
が
ら
、
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
率
に
は に
男 示
女 す
差 。
を ア
認 ル
め ツ
な ハ
い イ
が マ
、 ー
90 病
歳 の
以 発
上 症
で 率
は は
女 90
性 歳
に ま
お で
率 高
に い 認
差 と 知
異 す 症
が る の
な 報 発
い 告 症
と が 率
す あ に
2)
る る1∼
つ
報 が17)い
告 、 て
も 一 は
8)
方 、
多1∼
い22)、 女
。 男 性
女 に
間 発
で 症
発 率
症 が
こ
れ
ら
の
結
果
を
ま
と
め
て
、
男
女
間
の
性
差
を
表
症
率
が
高
い
︵
図
!
c
︶
。
1
・
4
倍
と
さ
れ
て
い
る
。
認
知
症
・
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
率
の
性
差
間 て
に 、
差 血
異 管
を 性
認 認
め 知
な 症
い の
が 発
、 症
80 率
歳 は
以 、
上 80
で 歳
は ま
男 で
性 は
の 男
発 女
症
率
は
男
性
よ
り
大
き
い
︵
図
!
b
︶
。
こ
れ
に
対
し
が
、
90
歳
以
上
で
は
、
女
性
の
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
発
(2
1)
!認知症・アルツハイマー病の発症率の性差
a
b
c
(2
2)
CLINICIAN ’13 NO. 615
20
!年代層別に見た認知症の発症率
(男性を1としたときの女性における発症率)
Age category
(years)
All dementia types
Alzheimer’s disease
Vascular dementia
5
5∼7
4
0.7
9
(0.4
8∼1.3
2) 1.0
7
(0.5
9∼1.9
5) 0.4
4
(0.1
0∼1.8
2)
7
5∼7
9
0.8
4
(0.5
6∼1.2
7) 0.9
8
(0.6
0∼1.6
2) 0.8
6
(0.3
3∼2.2
6)
8
0∼8
4
1.0
6
(0.6
8∼1.6
6) 1.3
3
(0.7
6∼2.3
1) 0.4
9
(0.1
7∼1.4
0)
8
5∼8
9
0.9
7
(0.6
1∼1.5
6) 0.9
4
(0.5
5∼1.6
0) 0.6
3
(0.1
9∼2.0
9)
≧9
0
2.6
1
(1.0
4∼6.5
6) 5.7
9
(1.4
0∼2
3.9
0) 0.2
7
(0.0
5∼1.3
8)
Total
1.0
0
(0.8
0∼1.2
4) 1.2
0
(0.9
3∼1.5
6) 0.5
7
(0.3
4∼0.9
7)
認
知
機
能
改
善
効
果
に
つ
い
て
検
討
さ
れ
た
が
、
そ
れ
21
ン
補
充
療
法
の
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
発
症
抑
制
効
果
や
っ
た
。
こ
の
よ
う
な
仮
説
に
基
づ
い
て
、
エ
ス
ト
ロ
ゲ
に
よ
り
説
明
で
き
る
の
で
は
な
い
か
と
い
う
考
え
が
あ
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
率
は
、
エ
ス
ト
ロ
ゲ
ン
低
下
閉
経
期
以
降
の
女
性
に
お
い
て
認
め
ら
れ
る
高
い
ア
ク
を
決
定
す
る
の
で
は
な
い
か
と
考
え
ら
れ
て
き
た
。
動
パ
タ
ン
が
形
成
さ
れ
る
と
と
も
に
、
脳
疾
患
の
リ
ス
の
性
ホ
ル
モ
ン
に
よ
り
、
男
性
と
女
性
の
特
徴
的
な
行
CLINICIAN ’13 NO. 615
用
に
よ
り
基
本
的
な
脳
機
能
が
規
定
さ
れ
、
そ
れ
ぞ
れ
ン
や
テ
ス
ト
ス
テ
ロ
ン
な
ど
の
性
ホ
ル
モ
ン
の
脳
内
作
考
え
ら
れ
る
。
言
葉
を
換
え
て
言
う
と
、
エ
ス
ト
ロ
ゲ
れ
、
思
春
期
以
降
の
脳
機
能
に
性
差
が
生
じ
る
も
の
と
ン
の
作
用
に
よ
り
男
性
脳
と
女
性
脳
の
構
造
が
決
定
さ
発
達
分
化
に
影
響
す
る
。
発
達
分
化
時
期
の
性
ホ
ル
モ
ロ
ゲ
ン
や
ア
ン
ド
ロ
ゲ
ン
な
ど
の
性
ホ
ル
モ
ン
は
脳
の
性
ホ
ル
モ
ン
は
脳
内
に
も
存
在
し
て
お
り
、
エ
ス
ト
な
ぜ
女
ア 性
ル に
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
が
発
症
し
や
す
い
の
か
(2
3)
脳
予
備
︶ 力
の ︵
性
差
に
つ
い
て ︶
議 や
論 認
さ 知
れ 予
る 備
よ 力
︵
う
に
な
っ
cognitive
た
。
神
経
原
線
維
変
化
と
老
人
斑
は
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
brain reserve
病
の
特
徴
的
な
病
理
学
的
変
化
で
あ
る
が
、
認
知
機
能
reserve
低
下
と
こ
の
よ
う
な
脳
内
病
変
の
程
度
と
は
必
ず
し
も
1)文
献
Pease A & B : Why men don’t listen & women can’t
read maps
(1999)
Wilson EO : Sociobiology. Harvard University Press
2)
︵
話
を
聞
か
な
い
男
、
地
図
が
読
め
な
い
女
︶
(2
4)
な
男
女
差
が
知
ら
れ
て
い
る
か
ら
で
あ
る
。
つ
か
の
ニ
ュ
ー
ロ
ス
テ
ロ
イ
ド
の
加
齢
変
化
に
は
大
き
対
応
し
て
様
々
な
調
節
機
能
を
担
っ
て
い
る
が
、
い
く
な
ど
の
ニ
ュ
ー
ロ
ス
テ
ロ
イ
ド
は
、
脳
内
神
経
活
動
に
O
G
︶
、
デ
オ
キ
シ
コ
ル
チ
コ
ス
テ
ロ
ン
︵
D
O
C
︶
ネ
ノ
ロ
ン
︵
P
R
E
G
︶
、
プ
ロ
ゲ
ス
テ
ロ
ン
︵
P
R
ロ
エ
ピ
ア
ン
ド
ロ
ス
テ
ロ
ン
︵
D
H
E
A
︶
、
プ
レ
グ
ス
テ 近
ロ 年
イ は
ド 、
の 脳
重 の
要 分
性 化
が や
指 機
摘 能
さ に
れ 関
て 与
い す
る24)る
。 ニ
デ ュ
ヒ ー
ド ロ
持
さ
れ
て
い
な
い
。
の
発
症
の
リ
ス
ク
が
高
ま
る
と
い
う
単
純
な
仮
説
は
支
て
、
現
在
で
は
、
エ
ス
ト
ロ
ゲ
ン
低
下
に
よ
り
認
知
症
ら
の
結
果
は
い
ず
れ
も
否
定
的
で
あ
っ
た
。
し
た
が
っ
︵
大
阪
大
学
大
学
院
医
学
系
精 研
神 究
医 科
学
教
室
論
で
あ
る
。
症
の
発
症
率
を
説
明
で
き
る
の
で
は
な
い
か
と
い
う
議
し
て
脳
予
備
力
が
大
き
い
こ
と
で
、
女
性
の
高
い
認
知
と
、
脳
サ
イ
ズ
の
大
き
な
男
性
の
ほ
う
が
女
性
と
比
較
い
は
認
知
予
備
力
が
議
論
さ
れ
て
い
る
。
簡
単
に
言
う
下
の
乖
離
を
説
明
す
る
概
念
と
し
て
、
脳
予
備
力
あ
る
こ
の
よ
う
な
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
病
理
と
認
知
機
能
低
認
知
機
能
低
下
を
免
れ
う
る
こ
と
が
示
唆
さ
れ
て
い
る
。
イ
ド
沈
着
が
起
こ
っ
た
と
し
て
も
、
あ
る
程
度
ま
で
は
知
的
職
業
に
従
事
し
て
い
た
人
で
は
、
脳
内
に
ア
ミ
ロ
う
に
な
っ
た
。
例
え
ば
、
教
育
レ
ベ
ル
の
高
い
人
や
、
一
致
し
な
い
こ
と
が
多
数
の
症
例
に
よ
り
示
さ
れ
る
よ
ま
た
最
近
、
ア
ル
ツ
ハ
イ
マ
ー
病
の
発
症
に
関
わ
る
教
授
︶
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23
1
1)
1
2)
1
3)
1
4)
1
5)
1
6)
3)
4)
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6)
1
7)
1
8)
1
9)
2
0)
2
1)
2
2)
2
3)
2
4)