金融株主導で世界の株価は軒並み高 - 第一生命保険

Market Eye
日米欧の金融緩和期待の高まりを背景に、金融株主導で世界の株価は軒並み高
2010年10月6日(水)
第一生命経済研究所 経済調査部
副主任エコノミスト 人見 小奈恵
TEL 03-5221-4523
e-mail: [email protected]
[email protected]ら株価は大幅反発
欧州株式市場は日銀の予想外の金融緩和策を受けて欧州各国でも金融緩和期待が高まったほか、米格付け
機関によるギリシャの財政改革への評価、米ISM非製造業総合指数の改善などが好感されて、金融株中心に大
幅反発となりました。一方、欧州債券市場では主要先進国の2年国債利回りは低下しました。金融緩和への思
惑に加え、ムーディーズがアイルランドの格付けを引き下げる方向で見直しに入っていると伝えられたこと
も嫌気されました。アイルランドの国債利回りは5日ぶりに上昇し、対独スプレッドは拡大しました。
米国株式市場も出来高を伴って大幅反発し、ほぼ全面高の展開でした。日銀の金融緩和を受けて、FRBも追
加の金融緩和措置を採るとの見方が高まりました。ドル安基調を受けて、商品先物市場では原油は+1.7%と
大幅反発したほか、金、銀、銅など金属関係も軒並み大幅に上昇しました。これを受けてエネルギー・素材
株が堅調で相場の押し上げに寄与しました。また、9月のISM非製造業景況指数は53.2と前月(51.5)より改
善し、予想(52.0)を上回ったことも追い風となりました。項目別では「受注残」や「在庫」は減少しまし
たが、「新規受注」や「雇用」が伸びたことから、米景気に対する不透明感が若干和らぎました。一方、米
国債券市場では各年限の国債利回りは軒並み低下しました。米国の2年物国債利回りは4日続落し、0.399%と
過去最低水準近くまで低下しました。また、為替市場ではドル指数が反落したことから円高・ドル安が進み、
一時82円96銭と先月の円売り介入以来の高値を付けました。日銀は追加の金融緩和を決定しましたが、それ
以上に米国の追加の金融緩和への市場の期待の大きさが窺われる相場展開でした。
日米金融緩和期待の広がりを受けて、金融関連株中心に日本株を押し上げる
国内株は堅調に始まりました。自動車株が弱く日本株の上値を抑えたものの、半数以上の銘柄が上昇する
中、上昇率上位には金融関連株や資源関連株が並びました。寄り付き後も金融株中心に底堅く推移する中、
株価指数先物にまとまった買いが入り、日経平均株価は9,600円台後半まで上げ幅を広げました。相場上昇の
主なけん引役は朝方の電機株から銀行株に変わり、堅調な地合いは続きました。前引け前、「金融庁がメガ
バンクの自己資本規制で独自基準を検討、国際基準に上乗せ」と報じられ、メガバンクの一角がマイナスに
転じるなど、株価指数が上げ幅を縮める場面もありました。しかしその後、金融庁がこの報道を否定したと
伝えられたことから、再び銀行や不動産などの金融関連株主導で株価指数を押し上げる展開となりました。
またこの間、上昇率トップに躍り出たのが証券株でした。前日比で+5%を超える大幅高となり、日銀の金融
緩和に伴うデフレ脱却期待に加え、出来高を伴う株式相場の上昇を背景受けて業績改善期待広がったことも
一因でした。結局、日経平均株価は前日比+172円高の9,691円と大幅続伸で引けました。また、東証一部売買
代金は1兆7,000億円を超え、大手銀行株中心に商いが膨らみました。そして、本日の日本株のプラス寄与上
位には主力の大手金融株や不動産株、総合商社株が並び、前日の追加の金融緩和策を引き続き好感する買い
が優勢でした。
以上
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
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