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北海道の 鮭 産卵河川 l に於ける標識放流試験
(め
西 wn 低 於ける 試 ,験 (i)
西
野
煉
Chum
Salmon
Tagging
米
彦
―
Experiments
Kazuhiko
夫
嘉
滋
田
Experiments
田
tD Spawning
Streams
of HOkkaid0. (II)
Nishibetsu River (1}
f@
NISHIN0.
YOshio
YONETA
and
Shigeru HARADA
This
report
the results 0f the 1957
presents
and
1958
tagging experiments
migrating upstream ;n the Nishibetsu River, which flows into the Nemuro
The
1958
overall percentage tag
year
The
17.6 %.
was
The
percentage tag recoveries
last Of October.
Those
This
fish which
while those
which
occours
percentage tag
There
in September,
and
a
fast
experiment
were
23.3 %.
was
better in 1957
than
peaks in October and
The
for the
same
ln 1958.
suddenly drop
in the
1958.
season
have
a
slow
rate
Of upstream
migration
rate.
recovery
recovery
sites ts believed to play an important part in the perbe said ;n regard to this spawning because 0f insufficient data.
from chum salmon with immature and mature gonads are low. Ou the
can
the rate for all others fn the intermediate stage Of maturity
were
no
significant differences ln the rate 0f tag recoveries
This experiment
・
year
recovery
salmon
between tag release and
Spawning
The
low
in 1957
late have
centage tag loss but nothing
Other hand
are
for tag
;n the stream early in the
appear
appear
for the 1957
recovery
conditions
adult chum
On
Straits oft Eastern HOkkaid0.
among
were
high.
the three types Of tags used.
will be continued in 1959
北湖迫の主要鮭湖上河川でl950 年―l956 年の間に行われた
醐上親魚標識放流試験の
結果については前報。 で
試験の結果について
報告する。
報告したが,本報に
於ては l957 年, l958 年に根室悔区西別川で行つた
西 別川の状況
四別川の概況については
前報で報告した,西川川 は火山灰地帯を極端に蛇行して
流れる呵で,その戊質は火山
礫,火山灰で ,下流では
殆んど泥質である。 河口から上流約50k 。n の支流ポリオソネべツ川合流点附近までは平
均して木探 l. 5m 以上で底質は泥士の所が多い
。 川の形,水流の関係で
礫, 砂の個所ほあるが,水深が
深く ,鮭
((河口より約43km 上流) に産
ポリオンネべッ川合流点から
上流,西春別捕獲場附近までは水深1m 前後で底質は火山灰
卵床を確認している。
にっいては産卵
床となる場所ほ
少い。 支流シカルナイ
川合流点より
卜
流約 3km
状態となつている。
西春別から上流,水源
質の小砂利となり,うめ
ぱちもが次第に多く
繁茂し ,産卵に適当した
ふ化場研究報告第 l2 号 51-6lu957)
北悔迫さけ・ます・ふイヒ 場研究業績第 154号
註 北海道さけ・ます
・
123
-由
の
す
)山
さけ・ます ふ化場 : 研究報告第
・
へり,ト 、 10 い、- 、 1 0、ハ
ト
0
ハ
山ト
ゅ
ハ
ト
・い
山ト
・い
山
山ト
N
ヘ
m
寸
o O-
口小
ハ寸
し
す
ト
心山ヘ
0
す
トい
す山
ヘ
ド
の
て口
-
山
-寸
山口ハーー
ずつ
卜
口
ヘヘ
l4 号
降 肛別迄は
は西春別で完全に
更に産卵に好適な
棚上を阻
状態であ
十 ・して 居
小山山
るが,
るので,
は行われない。
然し早期に湖上した
桜鱒は各所で止
卵し 産卵後の死体が各所で発見される。
又樺太鱒
は l4 線の下流に於ても産卵するものがあ
る,
山
西別I には人工燗仕事業のために,
河口からは
km 上流に i4 線捕獲場があり,同じく66km
寸
ヘ
山
上流
に四寺別捕獲場があ
つて親魚を捕獲している。
試験
はこの両捕延場を利用して実施した。
l4線捕獲場は木ウライによる
二重止の装置で,下
七の捕獲装置で
捕獲した親魚のうち
未熟魚は L流止
めとの間に蓄査している。
従つて湖上は完全に阻止
されるはずであ
るが, 設肺の―郡損壊午から例年か
寸、
ぃ
-
寸
い
山ト
が多数逃逸していた。妹し l958 年には宙気による
NN
, い心す。 の山 。 owm OmN
の。n
小
寸
ハ
寸寸ー山
へ
心
,
湖上防止装置を
設備したため 逃逸は殆んど防A
寸
コ
いしい
lぃ
0n@ O
ハ
心つ
すい
-
い小
1'
- ヘ卜
daON@
寸心山
N ・
ハ卜
l U
イ
め
白山
―
l
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一
七
卜
の
ト
-
N
山い
三上
a ト0
方三
マ)
nL aJ
U-m
?*
。 V,
C @d
ー
ハ
あ つたにかかわらず
西呑別の捕獲は者しく
少なかっ
ぱ Table l の通りである。 表中 l4 線の捕獲数は菩
養魚の中から成熟魚を採卵のために
選別して取上げ
た数であり,雌の
放は余剰の堆として取上げた
場合
に七取上げた時に捕獲数として
扱つたものであるか
小
円
卜
□
山い
U マ
寸心
f- CNoo@
ヘ
すか
・
ト小
ム
口
ト
三山
一市芝
一
)
m三
ト
実
]
・
漂
験
方
タグ
(F 巾 け
幅 8mm
,
厚さ D. 9mm
7
の
ル ,ニューム板を
図
の 様な形に切り
,番号を刻み
,―
端にある,@L にビ二
―ルリボン,
又は細いビ二―
ル・ チユーブに
綱い針
金を通したものを
附げた標識票である " 供試魚の背
深さぼ頁皮を通過する
傷
鮨
と 仏1
線 の 1 円 位 体 唄程度の則
川
仙@
線 とり傷をっけてその
回角 に 長 さ
日
口から標識を
皮膚に沿って尾部に向けて
差し込み,
切り傷からはビ
二―
ルのりポン又はチューブを日印
として外部に
出して置く
スパゲッティ・クグ (Fig
長さ約25cm , 外径 2mm ,
nsiaqunqsiqSl[¥[
法
識の種類
比型
・
nasuoXnf
さ
が潮上し,14 線でほ l957 年に比し約2 悟の捕獲が
□
-NO
いしし、
@ ヘ-、の
ヘつ、 - n -6の
-ヘ 山。
寸
。山ト
コ
・
れた。9 月末に人増水のため
,護岸が欠潰した
際に
・
C
る増水で,ウライが冠水した
場合には蓄正中の親恕、
2)
中空のビ二―ル・チ
ユーブに番号を
記入した標識票であ
る。 背鰭基部で
筋肉郡に若干かかる
桿度に太さ2mm
124
,長さ7cm
の
針を以って通し,両端を
結んで愉 とした。
北祈山
N
Flq. l Harpo0n
Fig. 3
tag
Fig. 2
ストラッブ
・タク
(Flg
・
Spaghetti
Strap
tag
tag
3)
家畜,主として
紅羊の耳標として用いているものをそのまま
使用した。全長 6 9Cm
・
岨 7mm
,
,厚さ l 2 山田
・
のアルミニューム
仮で―端が尖り,他端には惰円と小円の
孔がある。 この標を三角形に
折りまげて,特別のプラ
イアーを使用し 票の尖端を鯛蓋を通し更に二つの
孔に巻き込んで
締めつける。
2.
放流並びに再
捕
l)
1957 年 :放流は9 月下旬,ln 月中旬,ln 月下旬始め, 即ち捕畦の最盛期前と最盛期並びにその
後半に行
った。l4 線捕獲場下止め捕畦槽で捕延された
親魚に標識票を附し箱牛竺に―旦収容し数時間後,上目上流側のま
を外ずして,標識魚が
体力を回復し目然に洲卜しはじめるのを
待った。
湖上親魚は上流
西春別で再浦 した。四春則捕獲場ではl4 線からの逃逸魚と標識魚が浦碓されるが,捕獲槽か
ら捕獲魚の
取揚げの際,標識
魚並びに標識脱落魚を
慎互に調査した。
2)
l958
年・
: 9 月 25 日以降口刀 25 日芝 l0 日間隔で放流し 湖上状態の時期的な
変
イヒ
vごついて検討した。
放
流は l957 年と全く同様であ
るが,使用魚は二重止め内に
苓養中の親魚を上L め浦陛槽で肝准
使用した。口刀 25
日の放流は成熟度による
洲止状態の変化を倹討するため成熟魚,未熟魚をE 別 L て 標識を川し放流した。
・
試験結果及び 考察
l957 年と l958 年の結果を表ポすれば,
Table 2・の通りであ
る。
再捕率について
9 月中に放流した
武験の再捕率は l957 年は l3 l% , 1958 年は l2 0% で, 同 ―区間で夫施したl954 年の結果
・
l4 . 4%
・
に比較して著しい
差は認められず
,各年人l0 月中の放流よりも
低率である。
l0 月中放流の
再浦率は両年共初旬から中旬にかけて
七 ヂ・ し
下句の放流で更に上外してるのに
反し,
全体の可抗率は l957 年は 23 . 3%
,
中旬では両年共に
著しい差は無いが
, け57 年は
L
l958 年は 卜 司の放流から
急激に低下し,
月中は著しく
低率であつた。
l958 年は n . 6% で, l958 年の l0 月末即ち回―期間中の
再捕率はl9 4%
・
でいつれも低率であ
つた。
l957 年に比しl958 年の何掩卒の悪かつた原因としては, 主に密漁による
被告の影響が大きかつたものと
推測
される。即ちこの年の l4 線捕獲場では増水による
蓄養魚の逃逸防止のため宙気によるW 上防止装首を設けたた
め上流への逃逸魚が少なかつた。
従つてこの区問の
帝漁取締対策は例年に
比べて低調であり,密漁により
被害車
・
がかなり高かつた。
しかもその上,何年の
河川状況を比較してみると
, F 巾 4 5・に見られる
様に l957 年は降雨
・
による増水が
度4 あ つて,その増水の
程度も掩端に著しいものでなく
,むしろ湖上に
好条件となつていた。
―方
1958 年は増水回数が
少 く,又その状態は極端に
著しく,しかも
増水,減水が急激で湖上条件として
忠かった傾向
がある。
父―般に鮭の湖上は水温の
変化,特に水温.の
上井時に移動が
活発である。 Fig
72.5
・
4 5・により両年の
水温の状態
・
さけ・ます
・
ふ化場 : 研究報告第 l4
号
Table
Table 0f result Of 1957
and
Showing
percent
number
tagged
experiment
1958
recovered,
at Nishibetsu River
elapsed time and distance covered in
one
day. Chum
Salmon
1957
1
Sep.
24
Harpo0n
tag
2
Sep.
25
Harpo0n
tag
3
Sep.
26
Harpo0n
tag
4
Sep.
30
Harpo0n
tag
5
0ct.
1
Harpo0n
ねg
6
7
Oct.
l5
.
□
5
25
30
l5
45
30
tag
58
42
100
177
123
300
Oct.I5 Spaghetti
tag 119 8t 200
6 7
NO .
□
TOtal
8
Oct. 22
Harpo0n
9
Oct.
Spaghetti
22
NO
11. 1
10.0
1 4l16.7@
13.315.6
2l l0.7l7.2
2
I7
9
26
29.3
2l.4
22.8
"26.0
39
l9' 58
32.723.529.0.
56
28
84
31.6
26.7
I3
7
20
7
38.5
28.6
35.0
8
30
7
18.2
37.5
23.3
TOtal
35
I5
50
5
I4
25.7
33.3
28.0
TOtal
314
196
510
43
119
24.2
21.9
23.3
6
15.8
□
1957
5'
8.3
22
89
.
3
58
TOtal
Harpo0n
t3
I8
・
NO
'
I2
tag
tag
76
1958
I0
Sep. 25
Strap
tag
tt
Oct.
5
Strap
tag
I2
Oct.
I5
Strap
tag
I3
Oct.
I5
Spaghetti
N0.
12-13
42 58 100
50 15
32
25'
TOtal
57
I6
NOv.
5
Strap
NOv.
5
Spaghetti
N0.
NOv.
100
28
22
50
23
27
50
tag
Spaghetti
t9
NOv.
25
Strap
20
NOv.
25
Spaghetti
tag
8
t0
43
39
tag
tag
tag
19-20 TOtal
195S
27 35.720.727.0
5
t4
28. 1
27.8
28.0
t5
8
23
26.3
18.6
23.0
6
4
16-17 TOtal
t5
N0.
43
14-15 TOtal
I7
t8
50
12.0
tag
15 0ct.
14
25Strap
Spaghetti
tag
tag
N0.
I8
9.7
TOt 小
126
9l.7
t2
15.7
2
4.
7.
3.9
2).
4.
8
1
3.
3
8.2
12.0
2. 0
8.2
I8
7
北海道の鮭産卵河川に於げる
標識放流試験
一一 F
Distance
Min
day (Km.)
Average
,male@
Male
F emalelMale
M , n ― -Fe.l
Elapsed
(days)
-nalel Male │ TOtal
e。
malelMale
Max
-time
F。
-malelMale
lTotalF
- 。Max.
km
kml
km
krr
km
days
days days days│
一
I7
8
・
km
2t
8.0
―
19.0
15. 3
0
6.
6.
t8
23
I8
14.7
18.0
15.5
I7
2I
23
19.4
20. 0
19.6
l8
I4
27
23
22. 5
18. 3
6
27
23
17.6
17. 5
―
2.
3
5
0
・
・
3 l
3 @
2.
19. 7
29
2 9
・
2.
17.6
l0. 6
9. 3
2. 0
・
0
4
26
I8
15.7
13.3
14.9
l0.6
13. 2
2.
5
24
24
14.0
12. 6
13.6
13.2
10.6
2. 2
4
26
24
14.5
12.8
14.0
l3.2
l3.2
2.
l7
l7
l7
12.8
17.0
14.0
8 8
to
t7
t2
12.0
11.0
11.6
I0
l7
I7
12.4
13.4
4
27
24
14.7
9
2@
24
t4
28
5
5
0
5
93
2. 9
2. 3
2. 8
3.6
2.9
3.4
2 7
24
26
2@
27
27
2.3
3.0
3.C
3.0
9
34
38
4 C
4 i
36
39
2.
6.6
・
2.
2.2
2
2.
.
・
・
・
7
3.
2.
と
3. ラ
九
.
.
.
.
4.
l
.
,
・
・
3.
8
3 l
4. 4
3. l
3.8
ヨ
3 l
3. l
4. l
8.8
3 l
5.
4.4
4. 8
4.6
12.8
8.8
5. ヨ
3 l
3 l
4.
14.0
14.5
l3.2
l3. 2
2.
0
2.
8
36
.
3E
37
14.3
17.0
15.7
6 6
・
59
2.
5
2.
2
3.7
3. l
3.4
23
18.0
17.0
17.6
l0. 6
3. 8
l9
2 3
2.9
3. l
3.0
)5
23
12. 1
14.0
12.8
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l0. 6
3.5
2.3
4.4
3.8
4.2
24
I2
18. 5
?.3
14.8
4. 4
ln. 6
2.
11.5
13.6
・
9
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-
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4.
7
5. 0
7
4.
5
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6
6.
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F
clays
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I2
(I)
28
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・
3
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13. 1
6.0
6.
0
14. 1
8
ラ
・
4. 8
6
・
・
・
・
・
・
・
5. l
l3. 2
l
13.4
127
l3.
・
l3. 2
.
4.
2
.
2.9
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3.6
6
3.6
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4.4
3. 3
4.7
4.3
4. 5
8
2.8
3.8
3.5
3.8
3.6
5 3
2 8
33
3.9
4.2
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53
-
53
53
―
53
3 l
3
3
-
33
2
13
2
-
7.6
l0.6
8.8
l0.5
6
l0.8
8.8
l0. 5
3.8
4. 0
・
3.
・
.
・
・
44
.
・
・
.
2
2
3
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ノ
13
4.
・
4.
・
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3
22
l0
2
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l3 .
l0.6
l0.
6
l0. 6
7.6
7.
6
・
7.
・
4.
l
.
・
.
l3.2
さけ・ます
・
ふ化場 : 研究報告第 l4
号
を 比較すればl957 年は水温変助が
顕著であるに反し,l958 年は水温の変化が
少なかつた。
水温の状況がいずれもl958 年には湖上中魚をして
河川内に停滞せしめ
, ひいては密漁による
被
これら水
昆,
苫を助艮せしめる傾向にあ
つたものと考えられる
,
この間に於いて大然産卵床につく
洲上焦はかなり有る笛で,特に l0 月後半からは増加する。従つてその呈が
再浦率に大きく影瞥するのは当然であ
るが, 両年に行うことが出来た各々 l 回の河川調脊では放卵した後の姥死
魚を若干発見した
程度で有効な資料は得られなかつた。
9 月中に低い再捕率を示すのは,産卵棚上の初期であつて,放流魚に
末熟魚が多いことも―因と
考えられる,
即ち Table 4, Table 5 に示される様に
末熟魚は河川内でよどみ
等に停滞し,その
間成熟を待ちっつ
徐人に洲卜
を統げるものの
様で湖上K-要する口数が平均して測上盛期上に
後期 ,@L
比べて多く,密漁の
宙を受げやすい。
又西
別Jllは 9 月中は降雨による
著しい増水が多く,その間 待避する機会も
増して棚上口数の
遅延を見るため同様密漁
の 被苫を受げる可能性も
増大している。―方密漁取締り対策は
, 例年湖上の盛期であ
る ln 月に入いつてから
強
化されるため9 月十には前述の
条件と併せて帝漁による被宮率が著しく,従つて
再捕率も低下するものと
思考さ
れる。
l0 月に入つて再
捕率が上昇するのは9 月中に反して
, 糊 L を急ぐ成熟の進んだ魚が多くなり
,河川の状態も
湖
上に好条件となり
,更に密漁防止の
対策も強化さ九る等,途中の減耗が少くなる
条件が坤加するためと考えられ
る。
l0 月末から11 月に急激に再浦率が低下するのは
完全成熟魚が多くなり,主な
産卵場所も次第に
下流に移行し
て, 西春別に到達する前に天然産卵床につくものが
多くなるためと
考えるのが妥当と
思われる。
湖上の経過に いて
l4 線, 西春別問約53km
を棚上するに
要した日数は両年共に非常に
近似した結果を
示した。今 Table2
湖上日数並に 1 日当り 洲卜距離の最大,最小
並に平均を抜
革,表示すればTable3
3
Table
Elapsed time
Released
M血
date
Last
Mi[
dle
Last
から
の通りである。
Scp
O。
Oct.
TO ぬ l
Average
1957
27
l7
1958
24
l5
l4
1957
26
1958
24
1957
t7
1958
l9
・
・
・
6
7
6.
6
3 4
0
l3
2
3 8
39
・
・
・
〃
・
l2
i
1957
・
8
8.8
l2.8
28
・
37
4 0
14.
・
28
- 般に 9 月中放流の魚は湖上日数が長く,l0
中は未熟魚が多く,河川状ML
も
月,
1
・
月と次第に短くなる
傾向が明かである。
このこと十ま
9月
又洲上を遅延せしめる
条件が強いためと
考えられる。
l958 年は放流魚の成熟度合から何捕並に湖上経過について
検討を行つた。湖上親魚の成熟度を外観から明確
に区別することは
困難なので,その
呈する婚姻色の
程度状態K- 応じて次の様に区別して観察した。
モ (Silverly)
銀
: 完全な未熟魚で休色は銀白色里す。
: やや銀山色を帯びるが皮膚の株部に若干婚姻色が
認められ,
概ね未熟魚 。
spowning
olour) : 全体が黄色味を
帯びた婚姻色を
呈し,短期間に
成熟するものが
そこブナ毛 (Semi silverly)
黄 ブナ 毛 (Yellowish
じ
多い。 稀に完熟魚がある。
ブ
ナ
毛 (Sp 。 , w、 ning
colour)
: 完全な婚姻色を呈し
その結果を表示すればTable 4 の通りである。
128
―艇に極めて短期間に
成熟し又完熟知も多い。
*寸
北梅道の鮭痒卵河川に於ける標識放流試験 (n)
-,i O
の
山口。 で
- ヘ寸
い小す
ヘ
い寸小
いし
い寸
C-l山卜
山
ハ
Oいつ
小
め
CJ
の
CJ
す
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寸
ノ
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ハ寸山
N 0
の
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ト卜
ハ
山小
す
ハ - O
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い
小
0- 山
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寸
寸
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一
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―
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寸
ト
-
寸
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-
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-
へ
- 0
卜
0 - -
寸
小
-
。
l -
C Co
ハ
ぺ
山ハ
寸へ卜
-
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卜
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-
ヘ
--1
Cv (-- 0¥
昌二玉
童喜肩董重茸眉姜昌
山』仁
い
-
由ト
方
C つ4
屯
め
山の
UO
O0
UO
勺
129
P0
OZ
卜O
さけ・ます
・
ふ化場 : 研究報告第 l4
号
即ち,そこブナ毛, 黄ブナ毛の様に
盛熟度が巾程度の親魚は再捕率が良く, 次いでブナでて
,未熟魚である銀
毛が最も悪かつた。
11
25 日放流の試験では人エ採卵の作業の都合で
使用魚が制約されたので
,触診によつて
,腹部を圧迫して
月
成熟魚とし,それ以外を
木熟魚として区別し
,放流した。又雄は同様の都合により
成熟魚を
卵を放出するものを
CdO5
0
b
e
5
N
t
斗
u
a
m
B
使用出来なかつたので
全部末熟魚を放流した。
雌について結果を
表示すれば Table 5 の通りである。
Table
.
5
・
この結果でも
未熟魚の再捕率が恕く , 床熟魚の方が再捕迄に多くの口放を
要して居る。
Table 4, 5 の結果は1958 年 l 回だげの試験も
観察であり,成熟度の
区別方法も父概括的なものであ
るから今
後更に充分な調査を要すものと
考えらh
, る。
標識方法の検討のために
,異なる標識を同時放流魚に
対比使用した。即ち Tabk
?
と
NO
・
8, 9
の
鋸型タグとス " ゲッティ・タグの
比較,l958 年の NO
・
l2 , l3 ,
NO
2 に 於て l957 年の NO . 6,
・
標識方法にっいて
l4 , 15 ,
NO
・
l6 , l7 ,
NO
・
l9 ,刀のストラップ・タグと スパゲッティ・タグの
比較の結果は
著しい差は認められない。
この 3 種類の標識方法はl956 年迄の試験の結果から
最も良好と期待出来るものを
選出使用し又使用力法,標
識操作も熟練したため
,過去の試験の
場令にあった,放流点への
姥死流下や標識票の脱落は認められなかった。
l954 年以降の試験でほそれ
等を考慮して,標識後―旦箱生篭に収容し ,数時間後に上流側の篭を外して,標識
魚が自然に生筈から脱出,湖上せしめる
方法により活動力の
旺盛な標識魚のみを
試験の対照にする
様につとめた。
しかしl957 年の試験菜施中の河川調査の
結果,末放卵の姥死した標識魚をl 尾発見して居り ,
標識操作の影
響による途中幣死は無視出来な
I, @ものと考えるが
途中の姥死にっいては
,その検討が
著しく困難で殆んど資料を
得ることが出来なかつた。
ただ,使用した
標識方法はいずれも
魚体に多少の外傷を
与えるので,放流魚の
中,放流時に外傷のあつたもの
再浦率を検討してみた。
何年の試験で放流に使用した
魚ほ捕獲時に外傷のあるものはなるべく
避けたが,供武可能な魚の数の
都合等か
ら止むを得ず
使用したものがあ
つたので,l958 年の放流魚の中外傷魚について再浦率を見れば (11 月 25 日放流
Table
の分媒記録が無く除外すると
) 放流数 550 尾の中外傷
6
のあつたものは86 尾で,
その而捕結果は Table6
の
Sex Number
tagged
recovered
Numberrecovered
percent通りであ
る。 外傷の部位,程度は全然―定でなく,
この結果では
Female
45
l3 . 3%
対比出来ないが
,外傷の大きいもの
, 又外侮の部位が
Male
41
4. 9%
頭部から頭部にかけての
外傷より胴から尾部にかげて
86
9. 3%
の外傷のものが
再捕率が悪かった。
又雄と即では再捕
l3.8%
率が著しく異なり
離は無傷角 の吋捕率と近似の再捕率
TOtal
無傷 魚
NOrmal
64
64
・
を示したことは
今後更に検討を
要するものと考える。
要
糸勺
l957 年, 1958 年に西別川で行つた棚上親魚の
標識放流試験の
結果から,その
何抑率,
洲 L 経過,標識方法に
ついて検討した。
l.
1957 年の再捕率はl958 年に比し 高かったが,l957 年は河川状況密漁等が
潮 卜 に好条件であつた。
?.wo
北海道の鮭産卵河川に於げる
標識放流試験
(B)
2.
再捕率は両年共 9 月が低く10 月には最高でl0 月下旬から急激に
低下する。
3.
再捕率に影響の大きいと
考えられる天然産卵の
状況にっいては
何等資料を得られなかった。
4.
早期に棚上した
魚 は湖上速度が遅く,後期に近付く程速くなる。
―般に末熟魚程棚上速度が遅いものと
考
えられた。
5.
試験E 間内では未熟魚の
途中減耗が著しく
,完全成熟魚も
途中の天然産卵等のため
再捕率は低くかつた。
中問の成熟度の
魚の再浦率が最も艮 かった。
6.
外傷のあった放流魚は外傷の無いものに
比し 4. 5%
7.
使用した3 種煩の標識力法は
再捕の成績に著しい差を認められなかつた。
の 再浦率の低下を示した。
献
文
George
Carl
tham
Gerald
A. ROunsefell and
H. Elling and
Paul
W.
Harry
T. Macy:
Strait. Fishery Bulletin
B . Talbot:
Everhart:
Pink
Fishery science
salmon tagging
1953
experiments
aSSoCiated with HuCtuationS in abundanCe
FaCtors
in Icy Strait and
Of HudSon
RiCker:
Handbo0k
Of
Cha
river Shad , FiShery
Bulletin l0l , l954
W . E.
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100, 1955
compu
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西野―彦 : 北海通さけ・ます ふ化場研究報告 12 , 5l-6l
・
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北海道さけ・ます:ふ化場 : 鮭鱒浦痩採卵数 資料 103-l, l956
131
さけ・ます
・
ふ化場 :研究報告第 l4
― [email protected]
level
Water
-Water
@
occwno
号
in Cm .
level in Cm.
(JuyonSen)
( Nishishunbetsu)
temperature in C".
( Nishishunbetsu)
of Chum salmon caught ( NishisnunbetsuJ
Number of tag recovered
Number
Fig. 4
Graph showing relationship 0f water line, water temperature
salmon caught from
Oct.
L0 t0 NOv.
31 1957. Nishsbetsu River
132
and number 0f chum
北悔道の鮭産卵河川に於ける
標識放流試験 CD)
Cep
Oct
Water
level in Cm.
Water
level
-@
Oct
( Juyonsen)
( Nishishunbetsu)
Oct
Oct
NOv
of Chum
Number
of tag recovered
Oct
line,
31
water
1958-
133
NOv
salmon caught ( Nishishunbetsu)
Number
Ocl
Fig. 5
Graph showing relationship 0f water
salmon caught from Oct. to to NOv.
Cm.
ln
NOv
temperature
Nishibetsu River
NOv
and
number
20
NOv
0f chum
30