議事録に基づく知識活動サイクルの活性化 - Nagao Lab. 名古屋大学

The 20th Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2006
3B3-1
議事録に基づく知識活動サイクルの活性化
A Knowledge Activity Support System Based on Discussion Content
∗1
土田 貴裕∗1
友部 博教∗1
大平 茂輝∗2
長尾 確∗3
Takahiro Tsuchida
Hironori Tomobe
Shigeki Ohira
Katashi Nagao
∗2
名古屋大学大学院 情報科学研究科
Graduate School of Information Science, Nagoya University
∗3
名古屋大学 エコトピア科学研究機構
EcoTopia Science Institute, Nagoya University
名古屋大学 情報メディア教育センター
Center for Information Media Studies, Nagoya University
In this paper, we model knowledge activities, in which people continuously create ideas about some themes and
theorize or materialize them into knowledge, as a cycle of four phases with discussions about ideas and knowledge
and propose a system to support knowledge activities. First we generate minutes linked with video and audio
data of discussions and metadata as hints on instrumental discussions. Then, users can arrange the minutes
to contemplateruminate the discussion contents in the system for the purpose of that utilizeation the discussion
contents oforn ordinary tasks such as examination, implementation, and verification. Therefore, users convert the
ideas created through ordinary tasks into presentation material for subsequentnext discussions. We believeconsider
that it is possible to activate knowledge activities toby support to run over this cycle.
1.
はじめに
しかし、知識活動を支援するためにはどのように議事録を作成
されるかだけでなく、どのように利用されるのかということま
で考慮する必要がある。
本研究では、議事録を作成するだけでなく活用する段階ま
で考慮した上で、知識活動を活性化させることを目的として
いる。具体的なアプローチとして、まず議論を取り巻く複数
フェーズのサイクルとして知識活動をモデル化し、各フェーズ
における人間と議事録との関係を分析する。次に、各フェーズ
に応じた議事録のインタラクティブな操作について検討し、知
識活動の活性化を支援するシステムの構築を目指す。
企業におけるプロジェクトや大学研究室の研究活動のよう
に、ある特定のテーマに対して継続的にアイディアを生み出
し、知識として具体化・理論化する知識活動が広く行われて
いる。知識活動を行う過程の中には調査や開発、検証といった
様々なプロセスが存在する。これらのプロセスを繰り返し行う
ことで知識活動は活性化していく。
様々なプロセスの一つである議論は、知識活動を活性化さ
せるプロセスの中でも特に重要であると考えられる。なぜな
ら、個人もしくはグループという閉じたコミュニティの中で創
出されたアイディアはそのコミュニティの志向に偏ったもので
あり、コミュニティの中では存在しなかった別の視点からの捉
え方が存在する可能性があるからである。そこで、自分たち以
外のコミュニティに向けて、テーマに関するアイディアを発表
し、そこから議論が発生することで、多角的な視点からフィー
ドバックを得ることができ、今後のプロセスの方針を整理する
ことができる。
しかし、時間の経過とともに議論の内容を忘れてしまう・様々
な意見が無秩序な状態で存在するなどの問題があるため、議論
の内容を議事録として記録することが広く行われている。議事
録を作成・公開することによって、議論に参加した人だけでな
く、議論に参加できなかった人にもその時どのような議論が行
われていたかを把握することができる。また、発表者は議事録
によって、自分の発表で不足していた点を振り返ることで、次
の発表をより良いものにしていくことができると考えられる。
議論の内容を機械的に記録するシステムに関する研究は過去
に数多く行われてきている [Chiu 00, 角 02, 平島 05]。議論の
詳細な情報を取得するために取得する方法もテキストだけでな
く、資料や映像・音声を組み合わせるなどその種類は多岐に渡
る。しかし、これらのシステムは議事録を作成することに重点
を置いており、議事録を用いた応用は検索や要約のように実際
にどのように使われるかまでの考慮に重点が置かれていない。
2.
知識活動サイクルのモデル化
議事録に基づく知識活動の活性化を行う際に考えなければ
ならないことは、知識活動の中には様々なフェーズが存在して
おり、それぞれのフェーズにおいて議事録と知識活動との関係
が異なるという点である。そのため、知識活動を支援するシス
テムを構築する前段階として、以下に示す 4 つのフェーズの
サイクルとして知識活動をモデル化した。本研究では、このよ
うなサイクルによって知識活動が行われるモデルを DRIP モ
デルと呼ぶ。
•
•
•
•
Discussion フェーズ
Rumination フェーズ
Investigation フェーズ
Preparation フェーズ
Discussion フェーズでは、テーマに関するアイディアや知
識を他者に対して発表し、共有することで多角的な視点から議
論を行う。議論の中で行われた様々な意見やアドバイスの中に
は、知識活動を行っていく上で非常に有益なものが存在する。
これらの発言を調査や開発、検証といった様々なプロセスに活
用していくために、Rumination フェーズにおいて議論内容の
整理を行う。本研究では、有益な発言を取捨選択することで議
論内容を整理することができると考えている。Investigation
フェーズでは、このようにして整理された議論内容をもとに
様々なプロセスを行っていく。発表中に指摘された箇所を調査
連 絡 先: 土 田 貴 裕 ,名 古 屋 大 学 大 学 院 情 報 科 学 研 究
科 ,名 古 屋 市 千 種 区 不 老 町 ,TEL:052-789-5878,
tsuchida@nagao.nuie.nagoya-u.ac.jp
1
The 20th Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2006
したり、アドバイスに基づいて開発を行ったりすることで、新
しいアイディアを創出し、知識として理論化・具体化していく。
様々なプロセスを通じて発生したアイディアや知識は、形式・
論理的言語で表現できない暗黙的な概念として存在している。
これらの概念は再び Discussion フェーズにおいて発表するこ
とで新しい議論を生み出し、結果としてさらなるフィードバッ
クを得ることができる。そのために Preparation フェーズで
は、効率的にアイディアや知識を共有するために発表資料を作
成する。学会で発表を行うためにスライドを作成することがそ
の一例である。
DRIP モデルは、上記の 4 つのフェーズを 1 つのサイクル
として図 1 のように繰り返し行われることで知識活動が活性
化していく過程を表している。次章では、この DRIP モデル
と議論内容を記録した議事録との関係を分析し、知識活動を支
援するシステムについて述べる。
Bgqasqqgml
&௧౓ĂԂຊ'
Pskgl_rgml
&Ԃຊǻ௷᝜'
ȢȤɇȣȢȟળ‫ݸ‬Ǥ
ূ‫ޤ‬ǵԂຊȟ‫ڊ‬Ǔ
Ԃຊ୞ුȟࣸซǤ
‫ؽڷ‬ǻೱࢵȟ‫ע‬ȎȘ
ࢡǤǑȢȤɇȣȢȑ
ඔ৮૞ȟȋǵȎȘ
Ԃຊ୞ුȟଣȋǕ
ੴ‫ێ‬Ă‫ࡦ׹‬ǷǶȟ‫ڊ‬Ǔ
Npcn_p_rgml
&‫ݣ‬อǻ‫'ࣶ܂‬
ブラウザベースのツールを用いることで議論の内容を記録する
ことができる。発表者は専用ツールを用いて、自分が発表資料
として用いるスライドやスライドの切り替えるタイミングなど
を伝達することで、自動的にこれらの情報を記録する。また、
議論の参加者は議論札と呼ばれる札型のデバイスによって、発
言者の ID と発言タイプを伝達し、書記が発言内容を入力する
ことによって議論の構造化を行う。また、議論札を使用した時
間から発言の行われた時間区間を取得することで、発言ごとに
映像・音声情報をセグメントすることができる。このようにし
て作成された議事録は XML と MPEG-4 によるマルチメディ
ア議事録としてデータベースに記録される。記録された議事録
は図 3 のように Web ブラウザを用いて容易に閲覧することが
できる。
知識活動において議論は繰り返し行われるものであり、作成
される議事録の数は次第に増えていく。しかし、作成された議
事録内の全ての発言は同等の重みで扱われるため、自分にとっ
て知識活動を行う上で有益な発言がどの議事録に含まれている
のかが分からなくなる可能性がある。つまり、自分が有益であ
ると判断した発言に対して何らかの情報を付与する仕組みが
必要となる。ある発言が自分にとって有益であるという判断は
議論中に行うものと議論後に行うものがあると考えられる。そ
こで議論中に有益であると判断した発言は、ボタンデバイスを
用いることによってマーキング情報を付与することができる。
マーキング情報が付与された発言は議事録の閲覧時に他の発言
と区別できるように強調されている。この情報は次節で述べる
Rumination フェーズにおいて有益な発言の取捨選択を行う際
に一つの指標として用いることができる。
Gltcqrge_rgml
&ԂຊǻѪෟ'
プロジェクタ
発表者用
カメラ
図 1: 知識活動における DRIP モデル
スクリーン用
カメラ
3.
パンチルト
カメラ
知識活動支援システム
デモ画面
集計情報など
DRIP モデルにおいて、議論の内容を踏まえた上で様々なプ
ロセスを行うことは非常に重要なことである。しかし、ここで
問題となるのは以下の点である。
メインスクリーン
カメラ情報
札情報など
プラズマディスプレイ
質
継
問
続
発言者
導
入
質
継
問
続
導
入
マイク
ノートPC
継
続
この観点から見て、議事録にどのような情報を付与するかが重
要になってくる。また、閲覧時にユーザが自分の解釈を議事録
に付与することで、効率的に議論内容を振り返ることができる
と考えられる。そして、実装や検証・考察などのプロセスから
生み出されたアイディアなどを次の発表に取り入れることで、
議論の活性化を促すことが期待できる。ここでは、DRIP モデ
ル内の各フェーズにおいて、議事録に基づいて知識活動を支援
するシステムについて述べる。
発言者
ボタンデバイス
質
継
問
続
3.1
継
続
質
継
問
続
• 時間の経過とともに議論の内容を忘失してしまう
• 有益な議論が存在したことは覚えているが、参照するため
のインデックスが存在しないため、探すことが困難である
書記
議論札
図 2: ディスカッションルーム
3.2
Rumination フェーズ:議論内容の反芻
前節で述べたように、議論を繰り返し行うと有益な発言の
存在が分からなくなる可能性がある。また、作成された議事録
内の発言は時系列に並んでおり、議論内容を振り返るという目
的に適していないと思われる。そこで本研究で提案するシステ
ムでは、知識活動を行う上で効率的に有益な議論を振り返るこ
とができるように議論内容を整理する支援を行う。
Discussion フェーズで付与したマーキング情報によって議
論中に「その発言は自分にとって有益である」と判断した情報
を付与することができた。しかし、議論中には気づかなかった
有益な発言の存在に議論の内容を振り返ることで気づくことも
Discussion フェーズ:議事録の作成
様々なプロセスにおける議論内容の効率的な閲覧を実現する
ためには、議事録の記録形式から考慮する必要がある。そこで
我々は、議論内容をテキスト情報や映像・音声情報を組み合わ
せたマルチメディア議事録として半自動的に記録し、そこから
人間にとって再利用可能な知識を抽出するディスカッションマ
イニングと呼ばれる技術を研究・開発している [Nagao 04]。
ディスカッションマイニングでは、図 2 のようなディスカッ
ションルームに設置された複数のカメラとマイクロフォン、Web
2
The 20th Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2006
図 4: 発言に対するメタ情報付与
な発言を同様のサブテーマごとに閲覧することができる。メモ
や映像・音声情報を閲覧することによって、詳細な議論内容を
振り返ることで、様々なプロセスにおける指針を把握すること
が期待できる。
このようにして議論内容を意識しながら様々なプロセスを行
うことで生じた新しいアイディアや知識は、形式化されなけれ
ば議論内容と同様に時間の経過とともに忘失してしまう。その
ため、本システムでは図 5 のようなインタフェースを用いて、
新しいアイディアや知識を Wiki 形式で記録することで知識活
動の形式化を実現している。また、これらのアイディアや知識
も蓄積されると、過去にどのような記録を残したか分からなく
なるので、発言を整理する際に利用したサブテーマごとに整理
する。
図 3: 作成された議事録
想定される。ディスカッションマイニングでは発言の時間や内
容の他に発言者の ID や発言タイプといった様々なメタデータ
の取得も行っており、これらのメタデータを学習させることに
よって発言の重要度を推測することも可能である。システムが
推測した重要度をマーキング情報と同時に提示することによっ
て、議論中に気づかなかった有益な発言を発見することを支援
することができる。図 3 の閲覧インタフェースを用いて、議事
録と共にこのような情報を参照した上で、ある発言が有益であ
ると判断したら、インタフェース右側にあるアイコンを選択す
る。すると図 4 のようなウィンドウが表示される。このウィン
ドウを用いて、選択した発言に対して様々な情報を付与する。
Discussion フェーズで付与したマーキング情報には、どの
ような観点から見て選択した発言が有益であるのかという情報
が付与されていない。そこでユーザは右上にあるモジュールを
用いて、選択した発言がどのような観点から有益であるのかと
いう属性を付与することができる。この属性情報はユーザがテ
キストで自由に入力し、過去に付与した属性だけでなく新しく
追加することができる。このようにして時系列順に並んでいた
発言を意味内容に基づいて整理することが可能となる。
また、発言内容は書記によって入力されるため、その記述
の仕方には発言を正確に書き起こそうとしたり、内容を補いき
れず単語だけ書き残したりするなど個人性が存在する。その
ため、記録された発言内容には必要とする文が欠けていたり、
誤った解釈がされていたりする可能性がある。そこでユーザは
右下にあるテキストボックスに発言内容の要約を記述すること
ができる。テキストとして記述することには、不足している内
容を補足すること以外に議論内容を反芻することができるとい
う利点が存在する。
3.3
図 5: 知識活動の記録インタフェース
3.4
Investigation フェーズ:議論内容の活用
Preparation フェーズ:発表資料の作成
様々なプロセスを通じて蓄積されたアイディアや知識を発
表資料に過不足なく盛り込むことは、その議論を活性化させ、
知識活動へのフィードバックを高めるという点で有効なことで
あると考えられる。そのため、本研究で提案するシステムでは
Investigation フェーズで蓄積したアイディアや知識を利用し
て発表資料の作成を支援する機能も備えている。ここでは以
下のような流れで発表資料を作成することを想定している (図
6)。
Investigation フェーズでは、過去の議論内容を踏まえつつ、
調査や開発、検証といった様々なプロセスを行う。それらのプ
ロセスから創出されたアイディアや理論化・具体化された知識
は次の議論で提示されることで議論が活性化され、結果的に新
たなフィードバックを得ることが期待できる。そのためには、
過去に行われた有益な発言を効率的に閲覧でき、さらに様々な
プロセスから発生したアイディアや知識を記録することが求め
られる。本節では、この2点を実現する方法について述べる。
Rumination フェーズでメタ情報が付与された発言は Web
ブラウザを用いて容易に参照することができる。全ての発言は
サブテーマによって整理されており、過去に行われてきた様々
1. どのように発表を行うかという構成を作成する
2. 蓄積したアイディアや知識をインポートして発表内容を
完成させる
3
The 20th Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2006
3. 作成された発表内容に基づいて発表資料を生成する
Preparation フェーズにおけるインポート機能を用いること
で、発表に用いられる発表資料は、どのような背景のもとに作
成されたのかという情報を持つことが可能になる。この情報を
発表者に提示することによって発表の支援を、また参加者に提
示することによって発表内容のより深い理解の支援を実現でき
るだろう。そのためには、本研究で提案したシステムで作成さ
れた発表資料とディスカッションマイニングが連携して動作す
ることが求められる。
ユーザは最初に、発表をどのような流れに基づいて行うか
という構成を作成する。研究活動を例とすれば、「背景・目的
→アプローチ→実験結果→考察→まとめ→今後の課題」という
構成が考えられる。また、過去に用いた構成を再利用すること
も可能である。
これまで蓄積したアイディアや知識を発表資料に取り込むた
めに、本システムではアイディア・知識のインポートと呼ばれ
る機能を備えている。発表構成を記述するテキストエリアの左
側には属性の一覧が表示されており、その中の属性を選択する
とその属性に関連付けられたアイディア・知識や発言のリスト
が現れる。このリストは過去に行った発表からの差分を表示す
ることができ、同じ参加者で継続的に議論を行うようなコミュ
ニティでは進捗報告のための資料作成に適している。発表資料
に必要となるアイディア・知識や発言を選択し、インポートを
行われると発表構成を記述するテキストエリアにその内容が挿
入される。ユーザはこの作業を繰り返し行うことで発表内容を
完成させていく。
作成された発表内容を送信すると、システムは XML ベース
の中間言語を生成し、その中間言語から生成された Microsoft
PowerPoint 文書をブラウザベースでダウンロードすること
ができる。中間言語を生成することで論文や報告書といった
PowerPoint 以外の資料を作成することができると考えられる。
この中間言語にはアイディア・知識や発言のインポートに関す
る情報が保存されている。つまり、この中間言語から生成され
る資料には作成に用いられた情報に対するリンクを持つことが
できる。
4.2
グループの知識活動支援
本研究で対象とした知識活動は個人によって行われるものに
限定している。しかし、現実には個人だけでなく複数の人間が
グループを形成して知識活動を行うことが考えられる。グルー
プで知識活動を行うためにはグループのメンバー全員がテーマ
に対する取り組み方やお互いの進捗状況を把握していることが
必要になってくる。メンバーが同じ知識を共有するために会議
を開くことが広く行われている。そこで行われた議論の内容を
効率的に利用できるために、グループの知識活動を支援する方
法が必要となる。
4.3
議事録以外のドキュメントの利用
本研究では知識活動を支援するための一つのアプローチと
して議論に着目し、そこから作成される議事録の利用に関して
考察を行ってきた。しかし、知識活動には議論の他にも調査や
開発、検証といった様々なプロセスが存在する。つまり、議事
録だけでなく、それ以外のドキュメントも活用することによっ
て知識活動をさらに活性化できると考えられる。具体的には調
査において参考になった Web ページなどが挙げられる。
参考文献
①構成の作成
[Chiu 00] Chiu, P., Kapuskar, A., Reitmeier, S., Wilcox, L.:
Room with a Rear View: Meeting Capture in a Multimedia Conference Room, IEEE Multimedia Magazine,
vol.7, no.4, pp.48-54, 2000.
②インポート
③スライド生成
[角 02] 角康之, 間瀬健二: インタラクション・コーパス構築の
試みとしてのミーティングキャプチャ, ヒューマンインタ
フェースシンポジウム 2002, pp.241-244, 2002.
図 6: 発表資料作成までの流れ
4.
[平島 05] 平島大志朗, 田中充, 勅使河原可海: 協調型テキス
ト議事録システムの有効性の検討, 第 55 回グループウェ
アとネットワークサービス研究会研究報告 2005-GM-55,
pp.81-86, 2005.
まとめと今後の課題
本研究では、知識活動を行う上で重要な役割を持つ議論とい
うプロセスに着目し、議事録に基づく知識活動の支援を実現す
るために以下のことを行った。まず議事録と知識活動との関係
を明確にするために Discussion、Rumination、Investigation、
Preparation という4つのフェーズからなるサイクルとして知
識活動をモデル化した。そして、このモデルに基づいて、知識
活動を支援するためのシステムを構築した。このシステムを
用いることによって4つのフェーズが効率的に繰り返し実行で
き、知識活動の活性化を実現することができる。
今後の課題として以下の点が挙げられる。
4.1
[Nagao 04] Nagao, K., Kaji, K., Yamamoto, D. and Tomobe, H.: Discussion Mining: Annotation-Based
Knowledge Discovery from Real World Activities,
Proc. of the Fifth Pacific-Rim Conference on Multimedia (PCM 2004), pp.522-531, 2004.
議論を促進する仕組みの実現
DRIP モデルでは議論を行うことによってフィードバックを
得ることが非常に重要な意味を持つ。つまり、議論を促進する
ことによってよりフィードバックを得ることができるはずであ
る。そのため、本研究で構築したシステムで得られた情報を利
用して議論を促進する仕組みが考えられる。
4