News Letter No.3 - 富山大学

新年号
〒930-8555 富山市五福3190
TEL 076-445-6936 FAX 076-445-6939
URL http://www3.toyama-u.ac.jp/ccr/
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産学共同研究の成功事例 …………………………………………………………………………………… 1
技術研究会便り ……………………………………………………………………………………………… 5
大学発新技術の紹介 ………………………………………………………………………………………… 6
新 ス タ ッ フ の 紹 介 ……………………………………………………………………………………………7
お 知 ら せ ……………………………………………………………………………………………………… 7
今後の主な行事 ……………………………………………………………………………………………… 8
研究者情報 ……………………………………………………………………………………………………… 8
産学共同研究の 成功事例
排水中の有機性余剰汚泥を十分の一に
No.1
−ジェット噴射式微細化装置による有機性余剰汚泥減量化システムの開発−
工場や事業所の排水中の有機性余剰汚泥を十分の一にする技術を、工学部の星野一宏助教授,加賀谷
重浩講師が魚津市にあるプラントメーカーのダイヤモンドエンジニアリング株式会社と共同開発しまし
た。この技術は、排水処理装置から出る汚泥を含む排水を付設の処理槽内で細いノズルからジェット噴
射させ,槽内の衝撃板に衝突させる方法で排水中に含まれる有機性余剰汚泥を微細化・可溶化して,そ
こに微量の酸化促進剤を吹き込むことで溶出成分や環境汚染物質を迅速に分解・減量化する技術です。
今回は、産学共同研究の成功事例として、この開発における経緯や成果についてお話をお聞きしました。
技術ニーズとの出会い
・最近の排水処理問題の概要を
教えて下さい。
肥化など若干検討され始めていますが中小事業所の排
水処理施設では殆ど行われていません。今後は産業廃
棄物処分地の確保がしだいに難しくなるとともに年々
汚泥処理費も増大してきていますので,On-Site での
簡便で安価な有機余剰汚泥減量化システムの開発が望
【星野・加賀谷】
まれるようになってきました。一方,一般生活排水に
我国では循環型社会の構築を目ざして廃棄物の減量
含まれる女性ホルモン,事業所等から排出される有機
化・リサイクル化が強力に推し進められています。こ
性有害物質は,極めて微量で女性ホルモン作用−エス
こで大きな問題となっているのは産業廃棄物の処理で
トロゲン様作用−を示し,河川,湖沼,海における生
す。発生量は約 406 百万トン / 年 ( 平成 12 年度 ) で,
態系に悪影響を及ぼしていることが近年の調査・研究
その内の約 30 ー 40%は有機性汚泥が占めています。
で明らかになってきています。現時点ではこれら物質
しかし,これら有機性汚泥のリサイクル・再資源化は,
に関する排水規制はありませんが,早急な処理技術の
公共排水処理施設や大手事業所ではコンポスト化・堆
開発が必要になっています。
国立大学法人 富山大学地域共同研究センター
・ 共同研究を始めるきっかけは
何だったのでしょうか。
りませんでした。
一般の排水処理施設より排出される有機余剰汚泥
は,図 1 に示しますように生物処理施設の曝気槽から
【星野・加賀谷】
私達は3年ほど前から排水処理の仕組みについて関
発生する活性汚泥が沈降槽に送られ,沈殿として回収
心をもち,一般家庭や浄化施設について実態調査を
されて発生します。その際,活性汚泥の一部は以後の
行ってきましたが,この分野の技術革新が大変遅れて
反応を継続させるために曝気槽へ返送されますが,過
いることを知りました。丁度その頃,県内企業に就職
剰分は有機性余剰汚泥として系外に取り除く必要があ
していた本学卒業生が「汚泥減容化」のシーズを探し
ります。そこで,まず有機性余剰汚泥を減量化させる
ているとの情報を知り,
「これは新しい技術開発のチャ
ための先行技術を調査したところ,有機性余剰汚泥は
ンスに違いない」と直感したことから,お会いして話
水に溶けない固体成分であることから,これを減らす
を聞くことにしました。これが共同研究に取り組む契
には水に溶けるようにすればよく,返送汚泥の一部を
機となりまして,卒業生が勤務する地元プラントメー
何らかの方法でより細かくし,しかも水に溶ける状態
カーのダイヤモンドエンジニアリング株式会社と共同
にして,再び曝気槽内の活性汚泥に食べさせるという
で,環境汚染物質を分解除去し,有機余剰汚泥を減量
ことが最も簡単な方法であることを知りました。ただ
化する装置を開発することを始めたのです。
し,大手排水処理メーカーでは,汚泥の微細化・可溶
課題を捉える
・ 基盤となる技術や経験は
どの程度ありましたか。
【星野・加賀谷】
共同研究を開始した当初,両教員の持っているシー
ズといえば内分泌撹乱物質などの分解技術と排水処理
施設の排水処理技術であり,残念ながら肝心の汚泥減
量化技術は所有していませんでした。パートナーの企
業も排水処理施設の設計・製作・管理などは行ってお
られましたが,汚泥の減量化技術は持っておいでにな
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図 1 有機余剰汚泥の物理化学的処理方法
星野一宏
加賀谷 重 浩
工学部物質生命システム工学科 助教授
工学部物質生命システム工学科 講師
平成 2 年 3 月 新潟大学大学院自然科
平成 7 年 3 月 金沢大学大学院自然科学
学博士後期課程修了,学術博士(新潟大学)
研究科博士後期課程中退,理学博士(金沢大学)
連絡先: Tel &Fax: 076-445-6857
連絡先:Tel&Fax: 076-445-6865
E-mail: [email protected]
E-mail:[email protected]
共同研究が可能な分野:生物機能を用いた水質・土壌浄化
共同研究が可能な分野:有害元素の不溶化・分離技術の開
プロセスの開発
発とその廃水・廃棄物処理への応用
National University Corporation TOYAMA University Center For Cooperative Research
化技術として,オゾン処理法,ビーズミル法,超音波
の技術は付帯設備費のコストやハンドリングの悪さか
法などの物理化法学的処理法を既に提案し,多くの知
ら多くの問題点を残しており,実用化レベルには達し
的所有権を確保している事実がありました。本当に開
ておらず,5 年先の実用化を目指して開発中であるこ
発の意味はあるのかどうか悩まざるを得ない事態に陥
とも判明してきました。そこで,既存の知的所有権に
りました。
触れない方法で何とかして汚泥の微細化・可溶化技術
しかし,詳しく調べてみると,これまでの各メーカー
を開発すればよいとの結論に達しました。
研究当初の企業と大学におけるそれぞれの保有技術と必要技術
分 担
保有する技術シーズ
企 業
排水処理施設の設計・製作・管理
富山大学
内分泌撹乱物質の分解技術,各種
分析技術
解決すべき課題
有機性余剰汚泥の減量化
技術の概要
求められる技術
有機性余剰汚泥
の可溶化技術
汚泥の微細化技術
汚泥の分析技術
することにしました。この装置はポンプ 1 台と 汚泥
を噴射させるためのノズルと汚泥を衝突させるための
・ どのような技術が新しく開発
されたのでしょうか。
【星野・加賀谷】
衝撃板が入ったステンレス製の容器から構成されてい
ます。しかも,装置の中で環境汚染物質の分解を同時
に行わせるために側面からオゾンガスなどの酸化促進
新しい技術を開発するためには既存の技術を理解
剤を導入できる構造になっています。装置の設計・製
し,内在する問題点を検証する必要があります。そこ
作および実証試験は企業に担当して頂きました。
で,富山大学地域共同研究センターでオゾン処理法,
ビーズミル法や超音波法などを行うための簡便な汚泥
微細化装置を製作し,汚泥減容化試験を半年以上行い,
それらの結果に基づいて,既存の知的所有権に触れる
・ 汚泥減量化のしくみを教えて下さい。
【星野・加賀谷】
ことなく,簡単な仕組みで,しかも,低コストで実施
汚泥破砕のメカニズムは,汚泥の入ったタンクから
できるジェット噴射式汚泥微細化装置(図2)を開発
汚泥懸濁液をポンプで吸引し,細いノズルを介して噴
出させ,噴射された汚泥は衝撃板に衝突して粉々に壊
れるというとても簡単なものです。吹き出た汚泥を衝
撃板に当てることで従来技術のような高価な高圧ポン
プは必要でなくなり,装置もコンパクトになりました。
また,この装置の側面より,過酸化水素,次亜塩素酸
あるいはオゾンガスなどの酸化促進剤を装置内に送入
することにより汚泥スラリー中で発生するヒドキシラ
ジカル (OH ・ ) の強力な酸化力により,微細化された
汚泥や排水中に含まれる環境汚染物質を酸化させて,
分子レベルまで分解することができます。すなわち,
図 2 環境汚染物質の分解を伴うジェット式汚泥微細化装置
一台のポンプと汚泥を微細化させるためのステンレス
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国立大学法人 富山大学地域共同研究センター
製の容器という簡単な装置によって,汚泥の微細化と
環境汚染物質の分解を同時に達成することができる全
く新しい装置を開発することができたのです。
企業と大学の役割分担
・ 新しい技術を開発されるまでにどの位
の期間が必要でしたか。
また,開発された技術はその後どうさ
れましたか。
【星野・加賀谷】
担 当
役 割
企 業
反応装置の設計・製作および実証試験
研究開発費
これらの成果を得るまでに共同研究を開始して約 1
富山大学
従来技術の検証と残された課題の探索
実証試験でのサンプルの分析と解析
年半を要しましたが,何とか汚泥を減量化させること
のできる装置を作り上げることができました。また,
・ 開発された排水処理装置の性能は?
【星野・加賀谷】
図3は開発した装置による汚泥減量化試験の結果
の一例を示します。排水処理施設を想定して 50 L
の曝気槽を試作し,連続的に汚泥処理を行った際の
結果です。この時,モデル環境汚染物質として青色
染 料 (Basic Blue 9) を 含 む 汚 泥 濃 度 (MLSS) 約
2,600mg/L の活性汚泥槽 (50 L) に対して,毎日一
回 10 L 分の汚泥を装置内に導入し,さらに,ここに
極めて微量のオゾンガスを注入して汚泥減量化処理と
環境汚染物質の分解を同時に行わせました。図3に示
されるようにこの装置を用いなかったコントロールの
場合,曝気槽の汚泥濃度は 2,600mg/L からゆっく
りと上昇し,24 日後には約 4,200mg/L にまでに達
しました。通常,この濃度では継続的な排水処理を維
持することは困難なため,増加分を余剰汚泥として除
く必要が出てきます。しかし,開発したジェット噴射
この共同研究に関して,成果の一部を平成 16 年 3 月
の日本水環境学会で報告し,8 月に特許出願しました。
この共同研究に関する内容は,富山大学と地元プラン
トメーカーとの共同研究開発として平成 16 年 8 月
20 日付けの北日本新聞に掲載されたことが契機とな
り,革新的な技術として関連する他の排水処理プラン
トメーカーからも注目を浴びています。
企業と大学との共同研究は,ニーズとシーズが合致
した場合,研究は比較的スムーズに進行しますが,今
回の場合,大学側も企業側も初めから汚泥減量化の知
識は持っていませんでしたし,汚泥を減量化する意味
も十分に理解していませんでした。その意味では,こ
の共同研究は一から積み上げた有意義な成果であると
思われます。現在も中規模な事業所の排水処理施設へ
の実用化を目指して,スケールアップなどの改良を重
ねて3年以内の商品化を考え鋭意努力しているところ
です。
式汚泥微細化装置を用いて処理した場合,余剰汚泥の
共同研究の経過
発生は認められず,余剰汚泥を抜く必要がほとんど生
じません。
平成 14 年 5 月
企業技術者が大学教員に技術相談
10 月
共同研究の合意と開始
平成 15 年 7 月
従来技術の検証終了,解決可能な技
術の提案
8月
装置の設計・製作完了,実証試験の
開始
3月
平成 16 年 8 月
実証試験の終了
成果の取りまとめと特許出願
10 月 製品化に向けての周辺技術の整備
3 年後 製品化を目指して・・・
図3 酸化剤封入型ジェット噴射式汚泥微細化装置による
有機性汚泥の減量化
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National University Corporation TOYAMA University Center For Cooperative Research
なお今回の成果につきましては,社会への貢献を図
企業側からのご意見
るためシステムを再構築し,普及しやすい価格,使い
【ダイヤモンドエンジニアリング株式会社
参事 岡本 稔 様】
易い本プラントを目標に,装置化に向けて取り組みを
強化することとしております。
共同研究につきましては,富山大学 星野先生,加
我が社が培ってきたプラント建設に関する固有技術
賀谷先生の多大なご支援を賜り,感謝いたしておりま
を「環境」問題へ水平展開を図かるための検討を平成
す。本当にありがとうございました。
14 年より開始しました。環境分野の一つである「排
共同研究で得られた成果
水処理設備」に注目し,生物処理工程から発生する「有
機性余剰汚泥」の「減量」化を目指すための研究・開
工業所有権
1件 (2004.8.19 出願,
特願 2004 − 239678 発を開始して,機械式処理法や化学的処理法の検討を
「汚泥処理方法と汚泥処理装置」
進めました。
(今後さらに一件出願予定 )
効果の基礎的評価を得るため,大学との共同研究の
方針を決定し,研究員を富山大学の地域共同研究セン
有機性汚泥の減量化率 90% ( 最大)
ターに派遣し,合同での開発業務を開始しました。
共同研究の成果として,機械式処理,化学的処理単
独処理系に比べて併用系では予想を超える相乗的効果
星野・加賀谷両先生,ありがとうございました。今
が確認されました。これらの汚泥減量に関する成果は
後のご発展を期待しています。また,本共同研究につ
産業界へのインパクトが強いものと考えています。ま
いてご協力戴き,また,ご意見をお寄せ下さいました
た派遣担当者の技術向上に非常に有効であったと考え
ダイヤモンドエンジニアリング株式会社 岡本 稔 様に
ています。
厚くお礼を申し上げます。
技術研究会便り
工業材料システム研究部会に参加しませんか!
工学部電気電子システム工学科 山 崎 登 志 成 助教授 この研究部会は,工学部の若手十数名が平成13年に始めた
化学の幅広い分野の教員が入っておりますので,材料分野に
勉強会で,月一回の発表会を行っています。お互いの研究活
限らずお役に立てると思います。すでに,会員には企業技術
性化が目的ですが,その手段として企業からの情報提供,技
者の方が数名いらっしゃいますが,特に工学部卒業の若い方
術相談を受けることが有効と考え,これを活動の柱の一つと
に多数参加戴ければ,産学連携にも新たな展開が開かれるも
しています。これまでに,企業の方にも技術課題についてお
のと思います。なお,私たちの活動を広く企業の皆様に知っ
話し戴き,その中から数少ないものの共同研究が生まれ,成
ていただくために下記ホームページを開設しています。ぜひ
果が現れています。企業の皆様には私たちの活動の趣旨をお
ご覧戴き,ご一報下さい。
酌み取り戴き,課題の大小に拘わらず,困ったことがありま
http://www3.toyama-u.ac.jp/~snishino/material/
したらお知らせ下さい。会員には電気,電子,機械,金属,
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国立大学法人 富山大学地域共同研究センター
大学発新技術の紹介
究極のトップダウン型ナノ加工機と微細工具技術
工学部 機械知能システム工学科 教授 森田 昇 生 年 月 : 昭和 32 年 11 月生まれ
専門分野 : 精密加工,工作機械
連 絡 先 : [email protected]
近年,微細構造部品の製造技術が注目されている。とりわ
ステムの加工専用カンチレバーとして用いられる。
け,リソグラフィとエッチング・薄膜技術等を組み合わせた
今年度より,地域新生コンソーシアム研究開発事業「ナノ
光学的・化学的手法,ならびに超精密工作機械と微細工具(放
ファクトリーのための自立型ナノ加工・計測システムの開発」
電・レーザ等含む)を駆使した機械的・電気的手法への期待
を通じて,さらに実用性と汎用性の高いシステム開発を推進
は高い。しかし,前者では 3 次元加工が原理的に困難であ
している。
るうえ加工材料の選択肢が少ない,後者では微細工具に由来
して加工精度に限界がある,といった問題点がある。
こうした背景を考えるとき,図1に示すように,金属,半
導体,ガラス,ポリマーなど固体材料全般を対象として,数
μ m ∼数 100 μ m の加工範囲において,数 10nm ∼数
100nm の加工寸法を 1nm の加工精度で 3 次元加工する
ことのできる製造技術は世の中に存在せず,加工寸法,加工
単位,加工精度,加工自由度の点で未踏領域を形成している。
そこで,原子間力顕微鏡機構の表面観察機能をベースに工具
(加工専用カンチレバー)の交換機能,加工力測定機能,位
レ ー ザ ーダイオード
置決め制御機能および NC 制御機能など加工機としての機
加工用
カンチレバー
能の付加・拡充を図るとともに,ナノスケール機械加工と表
面観測を同一機上で実現し,様々な動作環境や設置場所に対
応可能な究極のトップダウン型「3 次元ナノ加工計測システ
ム」(図 2)(特許出願中)を提案・試作した。
この装置には,単結晶シリコンの異方性エッチングとダイ
ヤモンド CVD 技術により作製したダイヤモンドアレイ工具
(特許出願中)
(図 3)が装着されている。ダイヤモンドアレ
イ工具は,ダイヤモンド突起とその配列を自由に設計できる
ので,各種のマイクロ加工工具として利用できる。このダイ
ヤモンドアレイの1個を幅 50 μ m,厚さ 10 μ m のシリ
コン製短冊の先端に接着したものが,3 次元ナノ加工計測シ
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加工用カンチレバー
図3 ダイヤモンドアレイ工具
National University Corporation TOYAMA University Center For Cooperative Research
新スタッフの紹介
●理学部●
電話 / FAX:076-445-6669 / 076-445-6549 e-mail: [email protected]
実施可能な産学共同研究:
・ 電気化学的手法による重金属,環境汚染物質,細菌
倉 光 英 樹 ・講師・
(くらみつ ひでき)
の分析ならびに水質浄化法の開発
産学連携に関する抱負:
昨年 10 月に米国オハイオ州シンシナティー大学から,
1973 年 7 月生
学 位:地球環境科学学博士(北海道大学)
本学に赴任いたしました。これまで電気化学を利用した
所属講座:理学部生物圏環境科学科(環境化学計測)
分析法や水質浄化法の開発に携わってきました。分析法で
最終学歴:北海道大学大学院地球環境科学研究科
は,重金属や環境ホルモンから生体物質や微生物に至るま
物質環境科学専攻博士課程
で検出法やセンサーの開発に注力し,水処理法では,酸化
主な経歴:日本学術振興会特別研究員
スズなどを陽極とした有害有機物の高効率な無機化につい
(2000 年1月∼ 2003 年 8 月)
て研究してきました。電気化学は簡便・安価なうえに小型
米国シンシナティー大学博士研究員
化・全自動化が容易に行える実用性の高い手法です。産学
(2003 年 8 月∼ 2004 年 9 月)
連携に取り組んだ米国での経験を生かし,今後も水環境を
現職(2004 年 10 月∼)
保全するための技術を全力で開拓していきたいと考えてい
所属学会:日本化学会,日本分析化学会,アメリカ化学会,
ます。
国際電気分析化学会
お知らせ
平成 17 年度共同研究及び受託研究を募集中
地域共同研究センターでは平成 17 年度における企業等と
課までご連絡ください。該当する研究分野から最適な教員を
の共同研究及び受託研究の募集を行っています。
御紹介しますと共に , 疑問にお答え致します。
本学は昨年 4 月に国立大学法人として新たにスタートし、
これまでにも増して共同研究や受託研究を受入れて , 大学発
の技術を速やかに民間機関等へ移転して産学連携を推進して
申込・照会先
行きたいと考えています。
研究振興部 産業連携課
各企業におかれましては , この制度をご活用戴き多数の申
担当者 : 堰、中田、能村
込みをお願い致します。
TEL:076-445-6936,-6937,-3003
なお , お申込にあたり本学教員と事前に相談されることを
FAX:076-445-6939
お奨めします。相談する教員にお心当たりがない場合や疑問
E-mail:[email protected]
[email protected]記産業連携
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National University Corporation TOYAMA University Center For Cooperative Research
国立大学法人 富山大学地域共同研究センター
今後の主な行事
行 事
場 所
開 催 日 時
内 容
第 3 回知的財産に関する講演会
・ 知的財産権の権利行使と係争について
・ 知的財産権の価値と実施許諾について
富山大学工学部
大会議室
平成 17 年 1 月 20 日(木)
14 時∼ 17 時
創英国際特許法律事務所所長長谷
川芳樹氏,同黒川朋也氏による講演
第 3 回企業戦略セミナー
・ 今後の企業会計…減損会計の概要と
事業計画
・ 税金の種類と節税対策
(外形標準課税と消費税増税)
富山大学地域共同
研究センター 2 階
平 成 17 年 1 月 21 日( 木 )
18 時∼ 20 時
内山会計事務所所長内山俊彦氏,同
山尾佳史氏およびアドバイザーと
してアルビス(株)取締役午房富雄
氏
第 4 回企業戦略セミナー
・ 事例にみるベンチャー企業の成功への
シナリオ
・ 監査から見たベンチャー企業失敗への
道程
富山大学地域共同
研究センター2階
平 成 17 年 2 月 3 日( 木 )
18 時∼ 20 時
内山会計事務所所長内山俊彦氏,同
山尾佳史氏およびアドバイザーと
してコーセル(株)会長飴久晴氏
研究者情報
塩澤和章理事・副学長および西野精一助教授(工学部)が平成 15 年度日本材料学会論文賞
受賞論文 「トポグラフィ破面解析による高強度鋼の内部疲労き裂発生・進展機構に関する研究」
材料,第 52 巻,(2003),第 11 号,pp.1311-1317 塩澤和章,森井祐一 *1,西野精一,魯 連涛 *2
受賞内容は、高強度・高硬度鋼の疲労
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として「微細炭化物の離散剥離説」を提案しました。鉄鋼材
において 10 回を超える寿命域で内部
料の高強度化の過程で形成された介在物周囲の球状炭化物が
疲労破壊した破面を走査型電子顕微鏡
応力の繰返しによって基材部から剥離して,微視的なき裂を
で観察すると,介在物近傍に白く輝い
形成し進展するとするものです。
た 粒 状 の 領 域(GBF(Granular Bright
近年,経済効率の観点から設計寿命を超えた機器の使用が
Facet) と命名)が観察され,この領域
増し,その寿命評価と延命技術の開発が注目されています。
の形成が超長寿命域の疲労破壊を支配す
また機器の高効率化・高出力化に伴う過酷環境下での使用,
るものであることを破壊力学的手法によ
省資源・低環境負荷を進めるための軽量化や小型化など機械・
り指摘しました。GBF 領域の走査型プ
構造用材料への要求が増しています。材料開発,表面改質,
ローブ顕微鏡観察,EPMA による成分
熱処理条件の設定等の現場において,また機器の疲労設計や
分析,トポグラフィ破面情報を基にした
保守・管理の手法開発において本提案モデルは有益な示唆・
計算機シミュレーションによる破壊の再
知見を与えるものです。
現などを通して,GBF 領域形成の機構
(*1: 大学院理工学研究科 ( 現 )( 株 ) コマツ, *2: 大学院理工学研究科 ( 現 ) 中国・西南交通大学 )
松田健二助教授(工学部)が軽金属学会躍進賞を受賞
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松田 健二助教授 ( 物質生命システム工
れ ,1990 年代からの本合金に関する全世界的な研究ブーム
学科 ) が 11 月 20 日に ( 社 ) 軽金属学
の火付け役となりました。これらの基礎的知見をもとに , 最
会「躍進賞」を受賞しました。
近 , 銅及び銀の微量添加に加工熱処理を組み合わせることに
受賞者は ,6000 系アルミニウム合金
より , 強度と伸びに優れた素材の開発に成功しています。ま
の核生成段階から中間相への時効析出
た , ナノ材料解析に関する国際共同研究 , ベンチャー起業の
過程に関する新しい知見を緻密な研究
ための地域アルミニウムメーカーとの共同研究に努めるな
によって明らかにし , その研究成果は ,
ど , 今後 , 軽金属学会および軽金属産業の発展に貢献すると
国内外の研究グループから大変注目さ
ころ大と判断されました。
□〒930-8555□富山市五福3190□ TEL 076-445-6936 □ FAX 076-445-6939 □ URL http://www3.toyama-u.ac.jp/ccr/