日本植物病理学会ニュース 第 33 号

日本植物病理学会ニュース 第 33 号
(2006 年 2 月)
【今後の学会活動予定】
3. 談話会・研究会
1. 平成18年度大会開催予定
(1)第9回植物病害生態研究会
日 時:2006年6月3日(土)~5日(月)
日 時:2006年6月6日(火)9:00~15:00
会 場:札幌コンベンションセンター(札幌市白石区
場 所:北海道大学学術交流会館
東札幌6条1丁目 TEL: 011-817-1010)
問合せ先:平成18年度日本植物病理学会大会事務局
連 絡 先:九州沖縄農業研究センター 中島 隆
〒861-1192 熊本県菊池郡西合志町大字須
〒060-8589 札幌市北区北9条西9丁目
屋2421
北海道大学大学院農学研究科植物病理学分野内
E-mail: ntakashi@affrc.go.jp
TEL & Fax 011-706-3829(近藤則夫)
(2)第8回植物ウイルス病研究会
E-mail: jbyouri@res.agr.hokudai.ac.jp
日 時:2006年6月6日(火)9:00~16:00
場 所:北海道大学学術交流会館
2. 平成18年度部会開催予定
(1)北海道部会(開催案,4月に正式決定)
(〒060-8589 札幌市北区北9条西9丁目)
連 絡 先:北海道農業研究センター 眞岡哲夫
日 時:2006年10月19日(木)・20日(金)
〒062-8555 札幌市豊平区羊ヶ丘1
場 所:北海道大学学術交流会館
TEL 011-857-9278 FAX 011-859-2178
連 絡 先:〒060-0809 札幌市北区北9条西9丁目
E-mail: maokat@cryo.affrc.go.jp
北海道大学大学院農学研究科
(3)第16回殺菌剤耐性菌研究会シンポジウム
植物病理学分野 秋野聖之
日 時:2006年6月6日(火)9:30~15:30
(2)東北部会
場 所:北海道大学学術交流会館小講堂
日 時:未定(9月中)
連 絡 先:東洋大学生命科学部 藤村 真
場 所:山形大学農学部(鶴岡市若葉町1-23)
〒374-0193 群馬県邑楽郡板倉町1-1-1
連 絡 先:生井恒雄(山形大農学部生物生産学科)
TEL:0276-82-9216 FAX:0276-82-9801
(3)関東部会
日 時:2006年9月14日(木)・15日(金)
場 所:東京農業大学農学部トリニティーホール
連 絡 先:東京農業大学農学部植物病理学研究室
(〒243-0034 厚木市船子1737)
(4)関西部会
日 程:2006年年10月28日(土)・29日(日)
E-mail: fujimura@itakura.toyo.ac.jp
(4)EBC(Evidence-Based Control) 研 究 会 ワ ー ク
ショップ2006
日 時:2006年6月2日(金)13:00~17:00
場 所:北海道大学農学部総合研究棟多目的室(W109)
連 絡 先:東京農業大学農学部病植物理学研究室
根岸寛光(e-mail: negishi@nodai.ac.jp)
場 所:京都大学(総合人間学部内)
(5)第23回土壌伝染病談話会
連 絡 先:三瀬和之(運営責任者)
日 時:2006年9月7日(木)・8日(金)
(kmise@kais.kyoto-u.ac.jp)
(5)九州部会:未定
場 所:草津音楽の森国際コンサートホール
(〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町大字草津
字白根国有林音楽の森内
ii
TEL: 027-988-8686)
れ,活発な議論が交わされた.10月21日には総会と一般講
連 絡 先:中央農業総合研究センター病害防除部
演が行なわれた.総会では庶務・会計報告ののち平成18年
(〒305-8666 茨城県つくば市観音台3-1-1)
度日本植物病理学会札幌大会実行委員長近藤則夫氏(北海
TEL:029-838-8835(高橋賢司)または
道大学大学院農学研究科)より大会準備状況の報告が行な
029-838-8836(仲川晃生)
われ,大会会場・懇親会・参加受付の準備についての説明
E-mail: kenta@affrc.go.jp または
akicyan@affrc.go.jp
および大会開催への協力の呼びかけがあった.一般講演で
は22題の発表があり,それぞれのテーマについて盛んに意
(6)第42回感染生理談話会
見が交わされた.来年度は北海道大学を会場として開催す
日 時:2006年8月17日(木)~19日(土)
る予定である.
(秋野聖之)
場 所:松江テルサ(〒690-0003 島根県松江市朝
日町478-18)
【技術士対応委員会】
テ ー マ:病原体の寄生戦略と植物の応答
3名の技術士(農業部門・植物保護)が誕生しました
連 絡 先:島根大学生物資源科学部植物病理学研究室
平成18年2月10日に平成17年度技術士第二次試験の合
荒瀬 榮
格者が発表されました.新しく三名の方が技術士・農業部
TEL:0852-32-6526,
門・植物保護に合格されました.
E-mail: arase@life.shimane-u.ac.jp
橋本良子さんは,東京都農林水産振興財団農林総合研究
センターに所属され,日本農薬学会会員です.片岡光信さ
【共催その他】
んは,京都府農業資源研究センターに所属され,日本植物
(1)第7回植物病原菌類談話会
病理学会会員です.松浦昌平さんは,広島県農業技術セン
日 時:2006年6月5日(学会最終日)18:00~22:00
ターに所属され,日本植物病理学会会員です.
場 所:札幌コンベンションセンター
日本植物病理学会,日本応用動物昆虫学会,日本雑草学
連 絡 先:幹事長 岐阜大学流域圏科学研究センター
会,日本農薬学会,日本化学調節学会は,技術士・農業部
景山幸二(kageyama@cc.gifu-u.ac.jp)
(2)The 11th IUPAC International Congress of
Pesticide Chemistry
門・植物保護の社会での活躍について,積極的に取り組ん
でいます.設置された初年目の昨年度に引き続き,2年目
の平成17年度も合格者が誕生したことは,大変,喜ばしい
日 時:2006年8月6~11日
ことです.平成18年度も多くの技術士・農業部門・植物保
場 所:神戸国際会議場
護の誕生を期待しています.
詳 細:http://www.iupac2006.jtbcom.co.jp/
技術士第一次試験,技術士第二次試験のご案内
【学会活動状況】
日本技術士会から,平成18年度技術士第一次試験,技術
北海道部会開催報告
士第二次試験の実施要領が発表されました.その概略は下
平成17年度日本植物病理学会北海道部会は平成17年10月
記のとおりです.
20日(木)・21日(金)に北海道農業研究センター大会議
1.技術士第一次試験
室において78名が参加して開催された.10月20日は「果菜
①受験申込書配布:
類および果樹の病害」と題して第199回北海道部会談話会
が開催された.長浜 恵氏(北海道立上川農業試験場)の
座長で堀田光生氏(北海道農業研究センター)の「わが国
で発生する青枯病について」,小松 勉氏(北海道立花・
野菜研究センター)の「発生現場におけるトマト青枯病の
平成18年5月12日(金曜日)~6月27日(火曜日)
②インターネットによる受験申込受付期間:
平成18年5月12日(金曜日)~6月12日(月曜日)
③郵送及び窓口による受験申込受付期間:
平成18年6月13日(火曜日)~6月27日(火曜日)
診断と防除の取り組み」,および畑谷達児氏(北海道大学
④筆記試験日:平成18年10月9日(月・祝日)
大学院農学研究科)の座長で古田和義氏(北海三共株式会
2.技術士第二次試験
社)の「イチゴのウイルス病について」,西脇由恵氏(北
①受験申込書配布:
海道立花・野菜研究センター)の「北海道で発生するオウ
トウの主要病害 その生態と対策」の4つの講演が行なわ
平成18年3月1日(水曜日)~4月19日(水曜日)
②インターネットによる受験申込受付期間:
iii
平成18年3月1日(水曜日)~4月3日(月曜日)
③郵送及び窓口による受験申込期間:
平成18年4月4日(火曜日)~4月19日(水曜日)
ICTV が採用しているウイルス略号を採用している.実際
に作業を始めてみると,国によって採用している学名が
違っていたり,細菌や糸状菌で再分類が進められているこ
④筆記試験日:平成18年8月6日(日曜日)
とから,どの学名を採用するかに迷い,その度に,病名委
多くの学会員の積極的なご対応をお願い致します.なお,
員はじめ国内の研究者の方々にお教えを請うている.2001
詳細は日本技術士会のホームページをご覧下さい.
年より検討を始め,これまでに21作物グループの249病害
問合せ先:加来久敏 TEL: 029-838-7470
虫についてコードを規定し,ISF ホームページで公開して
FAX: 029-838-7408 E-mail: hkaku@affrc.go.jp
いる.
上述の通り,国際的ルールの統一化には多くの情報,意
【投 稿】
種苗業界における病害虫に関する国際的な取り組み
見が必要である.両活動への学会関係者のご理解,ご協力
をお願いしたい.
種子流通の国際化に伴い,種苗業界では,ISF(International
(タキイ種苗 塩見 寛,サカタのタネ 五十嵐充)
Seed Federation:国際種子連盟)の取り組みのもと,病害
虫に関して次の2つの活動を行っている.
【書 評】
ひとつは,ISHI(International Seed Health Initiative:国
1. 長井雄治著:『バラの病気と害虫―見分け方と防ぎ方
際健全種子推進機構)での,種子健全性検査法(種子病
―』A4版 194頁,発行:2005年9月 農文協 1700
害検査法のこと)の国際的統一に向けた作業である.ISHI
円+税
は,種子取引における主要国であるオランダ,フランス,
本書はバラの生産者・技術者はもとより,幅広いバラの
米国,イスラエル,日本の5ヶ国で構成している.実際
愛好家のためのバラの病気と害虫の診断と防除の手引きで
の検査法策定作業は,種苗会社,公的種子検査機関,種
ある.
子検査会社,大学や研究機関の専門家など約40名で進め
一読すると,バラを愛する著者が,バラを心から愛する
ており,日本からは日本種苗協会を代表して我々2名が
人たちのために,病害虫の見分け方と防ぎ方をわかりやす
加わっている.創設当初,独立した組織であった ISHI は,
く,丁寧に解説し,バラを健やかに育て,美しい花を咲か
2001年より ISF 傘下に入り,検査法策定作業も11年が経過
せるよう,手を差し伸べようとしている熱意が伝わってく
した.これまでに,ニンジン Alternaria(黒葉枯病,黒斑
る.
病),ダイズ Phomopsis(フォモプシス腐敗病他),アブラ
わかりやすい診断には,カラー写真が何よりも役に立つ
ナ科黒腐病,ニンジン斑点細菌病の検査法を採択した.こ
が,本書ではカラー頁に40頁を当てて,病害虫の被害写真
れに引き続いて,インゲンかさ枯病・葉焼病,エンドウ
を初期症状から典型的なものまで数多く取り揃えている.
PSbMV・PEBV の検査法が本年中に決まる見通しである.
バラの栽培管理で最も困難な防除について,本書は病害
採択済みあるいは検討中の検査法は ISF のホームページ
虫の発生消長を図示するとともに,防除の実際を,季節ご
(http://www.worldseed.org)に掲載されているので,ご覧い
と,月ごとの防除ごよみの形でわかりやすく示している.
ただきたい.
病害虫の各論の単なる羅列を避け,バラの管理作業に対応
もうひとつは,カタログや種子袋で使う病害虫コードの
させながら,年間を通じて総合的に防除できるように工夫
国際的統一である.これまで,品種の病害虫抵抗性を表記
したことは画期的であるとともに,実用書として有益であ
するのに各国,各社でまちまちの記号を使用してきたが,
る.このような構成ができたのは,病害虫のみならず,バ
混乱を避けるために,ワーキンググループを作って統一化
ラの栽培管理に通じている著者だからこそと思われる.
を図る作業を始めた.上記5ヶ国の各国2名で組織し,日
本書は露地および施設のバラで問題になる主要な病害虫
本からは我々2名が参加している.コードのつけ方の基
を網羅し,1冊にまとめた点でも従来見られなかったこと
本は,病原菌あるいは害虫の学名の属名と種小名の頭文
である.また,初心者にも理解できるよう,巻末に付した
字2文字で表記するものであり,例えばトマト青枯病は病
用語解説もありがたい.美しい花の写真や興味深いコラム
原菌学名 Ralstonia solanacearum から「Rs」とする.同じ
が随所に配置されているのも読者を楽しませてくれるだろ
作物の中ではコードが重ならないこととし,区別できない
う.そして何よりも,太平洋戦争末期の生活も深刻な東京
時は3文字目をつけ,f.sp. や pv. があるものもそこから1
で,父と歩いた庭先のバラの美しさに感動する若者の優し
文字とって3文字で表記する.ただし,ウイルスだけは,
い感性が前編に貫かれている.
(寺中理明)
iv
2. 杉山純多編集:『菌類・細菌・ウイルスの多様性と系
コラム(適宜配置)
統』
(岩槻邦男・馬渡峻輔監修バイオディバーシティ・
各微生物分野の最新の15題の研究トピックを紹介.(23
シリーズ,第4巻)A5版492頁,発行:2005年11月 頁)
裳華房 6800円+税
以上のように菌類・細菌・ウイルス各部門の記述に量の
植物病理学徒の多くは植物病害の主要病原である菌類,
多少はあるが,いずれの部分でも平易明快な記述でそれぞ
細菌,ウイルスの性質や分類体系について各自の専門分野
れの微生物の多様性と系統を浮き彫りにすることに成功し
を越え幅広く最新の情報に接することを求めている.まさ
ている.巻末の広義の菌類,広義の細菌,およびウイルス
にここの要望に答えるものとして本書の出版を心から歓迎
の分類表(17頁)は便利である.また引用文献ならびに参
したい.
考文献も部・章ごとに整理され(23頁)周到に準備された
前書きによると本巻は企画から7年の編集作業を経て完
索引(51頁)とともに本書の利用価値をいっそう高めてい
成された労作である.編集者のご苦心は適切な項目立て,
る.微生物を学ぶ恰好のテキストとして植物病理学関係者
丁寧な記述,豊富な情報から十分窺うことができる.ただ
に広くお奨めしたい.
(原田幸雄)
し,書名では菌類・細菌・ウイルスと列記されているもの
の,内容は菌類の比重が圧倒的に大きい.以下簡単に内容
【学会ニュース編集委員コーナー】
を紹介する.
本ニュースは身近な関連情報を気軽に交換することを主
Ⅰ部 微生物―その特性と大きな系統
旨として発行されております.会員の各種出版物のご紹介,
まず微生物の特性を細胞体性,大きさ,代謝活性,エ
書評,会員の動静,学会運営に対するご意見,会員の関連
ネルギー獲得形式,機能などから論考.次にアリストテレ
学会における受賞,プロジェクトの紹介などの情報をお寄
ス以来の生物2界体系,3界体系(ヘッケル1866),4界
せ頂きたくお願いいたします.
体系(コープランド1956),5界体系(ホイッタカー1969),
投稿宛先:〒170-8484 豊島区駒込1-43-11
修正5界体系(マーグリス・シュワルツ1982)を解説.さ
日本植物防疫協会ビル内
らに界より上位の区分としてドメイン(ウーズ1990)を紹
学会ニュース編集委員会
介.結論として本書では便宜的に生物を4界(ストラミピ
FAX: 03-3943-6086
ア,菌類,植物,動物)1群(原生生物)に分類した.ま
または下記学会ニュース編集委員へ:
た本書ではウイルスを広義の微生物として扱った.編集者
松山宣明,加来久敏,夏秋知英,堀江博道,富岡啓介,
執筆(28頁)
各委員宛
Ⅱ部 菌類の多様性と系統進化
分子系統学の最近の進歩を基礎にして,
“真の”菌類(菌
類界)と偽菌類の区別を解説し,本書における菌類分類体
編集後記
学会ニュース第33号をお送り致します.昨年秋
系の大きな枠組みを提示.次に菌類の形態,生活環,生理,
に開催された北海道部会の開催報告の原稿が先号に間
生化学的性質,化学分類学的形質,遺伝情報,種分化,生
に合わず本号の掲載となりました.何卒ご了承くださ
態・分布について計7名の研究者が執筆.(141頁)
い.本号には今年6月北海道で開催予定の植物病理学
Ⅲ部 菌類群ごとの特徴―図版解説
会大会,大会前後に開催予定の研究会,シンポジウム,
偽菌類7門(アクラシス菌,タマホコリカビ,変形菌,
ワークショップなどのご案内を掲載致しました.また,
ネコブカビ,ラビリンツラ菌,サカゲツボカビ,卵菌),
各談話会,各部会や国際研究集会の開催スケジュー
菌類界4門(ツボカビ,接合菌,子のう菌,担子菌)及び
ルを掲載しましたが,詳細が未定のものも散見されま
不完全菌類と地衣類を計12名の研究者が執筆.(146頁)
す.一部については再度掲載の予定です.また,本号
Ⅳ部 細菌の多様性と系統
には書評のほかに「種苗業界における病害虫に関する
原核生物の系統進化,グラム陰性細菌・陽性細菌,古細
国際的な取り組み」と題する投稿がありました.初め
菌(後生細菌)の主要分類群と特徴を2名の研究者が執筆.
てのケースですが,この種の「投稿」を大いに歓迎致
(51頁)
Ⅴ部 ウイルスの多様性と系統
ウイルス学の最近の進歩をベースに,ウイルスの特性・構
造から分類・進化にわたって2名の研究者が執筆.(27頁)
しますのでご遠慮なくお申し越しください.
(松山宣明)