見る/開く - 佐賀大学機関リポジトリ

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食育の計酉」作成ワークシート記入結果からみた
[email protected]
子香織 2 荒 尾 恵 介 3 久 野 建 夫 4
久野
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五回u
eKUNO,KaoriMANAKO,KeisukeARAO, TateoKUNO
要
ヒ
ロ
悶
佐賀県内の幼稚園・保育爵の食育の実態と課題について、食育の計闇作成マニュアルの回答から分
析した。もっともよく取り組まれている食育はクッキングや栽培活動などの参加型学習と、箸の持ち
方なと舎のマナーに関する事であった。最も困っているのは、食べ方のマナーに関する事で、ついで、保
との連携であった。これらの解決のためには、保護者への働きかけや盟内での工夫が必要で、ある
と認識していた。新しい取り組みとしては、まだ取り組んで、いない参加型の活動が多く挙げられた。
これらの活動を過して、金や命に感謝し、マナーを身につけ、みんなと楽しく食事ができ、それらに
よって健康で、元気な子どもになって欲しいと期待していることが明らかになった。
1.はじめに
平成 1
7年 6月1
7日食育基本法が成立し、平成 1
8年 3月3
1日に食育推進基本許闘が決定された。食脊推進
基本計調の中で、学校で、は食の指導に爵わる全体的な計画の策定を、保育所には「食脊の計画 Jを策定す
9
年 3月
るように求めている。佐賀県では、県内の幼保施設の食育の計闘策定の劫けになるように、乎成 1
「食育の計画作成マニュアル j を作成した l'。食育が広い概念であり、定義や内容などが多種多様であるた
め、計画策定においては盟内で充分に話し合い、そのことによって連携、協力をする事が欠かせない。連
携、協力のためには共通の目擦を確認することが必要である。これらを達成するために、マニュアルでは、
ワークシート形式を採用し、各施設で話し合うきっかけになるようにした。ワークシートは、①みんなで
話し合うこと、②今やっていることを見直すこと、③自指す子どものそだちを明確にすることを目指して、
質問①「現在行っている食脊の耳対立を書き出しましょう。」質問②「子どもの姿古思い出してください。 j
質問命「食育に取り組みながら、困っていることはありますか?J質 問 ③ -1 I
闘っていることは、どの
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健康栄養学科
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佐 変 大 学 文 化 教 育 学 部 教 育c学・教育心迎学講座
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久野
ょせ名子香織,荒尾
;会;介,久野
建夫
ようにすれば解決しますか。」笠間③「薪しくやってみたい取り紐みを書いてください。 J質陪⑤「子ども
のどんな育ちを期待しているのか考えてみましょう。」の 6問で構成した。
本論文では、 6つの笠間に対する回答を分析して幼誰圏、保育園における食育の実態と課題について明
確にすることを目指した。
2
.方 法
1)解析対象
5
8名を対象に実施したマニュアルの説明会終了
平成四年 5月、佐賀県内の幼稚園保育園に勤務する 2
時に提出されたワークシート 1
6
7名分を解析対象とした。提出した職議[土、栄養士、保育士、幼桂樹教
諭、事務員であった。
2) 解析方法
提出されたワークシートの文章のコーデイング、を行った後、文章に含まれるキーワードを K
J
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去により
カテゴリーイとを行った。同じ人が複数回答をしているので、総数は 1
6
7にはならない。カテゴリー化
はマニュアルの作成に関わった管理栄養士 2名と栄養教育を専門とする大学教員 1
名の計 3名で、行っ
た
。
3
.結 果
1)現在行っている食育の取り組み内容(図 1)
取り組まれている食予ぎを、内容による分類と、方法による分類を行った。内容では、給食を通じた食
品や調理に関することを教える、野菜の栽培などの食物の育ちを教えるなどが多く、方法では栽培や
収護活動、調理実習(クッキング)などの、体験型の取り組みが多くみられたが、給食時の食べ方指
などしつけに関する取り組みも多くなされていた。
〔方法による分類}
{内容による分類}
16
栽培・収穫活動
食品・ 5
調理(給食)
304
調耳霊祭潔
80
長室効の苦言ち
食べ方指毒事
食育(給食)だより(展示を含む)
食べ方(マナー、ミ妻、あいさつ、手
淡い)
不明
遊び(ままごと)
栄塁率
その他の活動
食要事会
書
幸
吉5
塁審.・不明・アンケート
200
400
回答数
図 1 現主持っている食曹の取り組み内容
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同 ト
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。
coz-uphuqd
1
2
会身い登
楽しく食べる
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1
1
6
録中伝翰
食食食
絵絵掛柑
生活リズム
黍の
地域との葉室長喜・行芸事
。
100
回答数
200
「食育の計画 j作成ワークシート記入結果からみた幼稚園・保育関の食育の実態と課題
123
毅主査に関する際心
7
1
[できないことの内容]
0 0できない
48
マナー
食喜多に E
型車棄をもっている
綴童小金
給食を蒸しみにしている
食塁審に関する遊び
翠露室田章窃が悪い
あいさつなどマナーがよい
その他
その他
食べ方(繭まない)
。
1
1
4
Q
1
1
50
100
20
40
剖答数
60
150
回答数
函 2 子どもの姿
食 べ 方 マナー
g
保護者との連携
アレルギー
その地
栽培
盟内の連携
食警がわからない
。
5
0
1
0
0
1
5
0
2
0
0
250
300
回答数
国 3 闘っている
2) 子どもの姿(図 2)
思い浮かべた子どもの姿は、植物の育ちに興味を持っている、食事に興味を持っている、給食を楽し
みにしているなどの「子どもの興味jに関することと、
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o
oできない jという課題提案とに大関され
た。できない事の中では、マナーに関する事が最も多く、次いで編食や小食に関する事であった。
3) 闘っている事(図 3)
困っている事はなんですかと尋ねたところ、もっとも多かったのは食べる時間がかかる、箸の持ち方
が悪い、姿勢が悪いなどマナーに関する事と、アレルギーへの対町、を合わせた「食べ方マナー Jで
、
7
2
久野一恵,真名子香織,荒尾恵介,久野建夫
保護者への働きかけ
185
圏内の対応
147
自分のヱ炎
143
地域への働きかけ
1
3
1
子供への働きかけ
126
不明
病鶴への期待
114
二
コ
。
7
20
40
80
60
100
回答数
図 4 罷っている事の解決策
{内容による分類}
食品・務理{給食)
1
{方法による分類]
60
調理実習
│
抱8
重量埼・収穫活劾
49
種物の誇ち
議室完全
議ぴ(ままごと)
栄塁率
給食の中身
食べ方(マナー、護、あいさつ、手
洗い)
食べ方指導
害
警
官E
言語・不明・アンケート
その他の活動
不明
1
1
地域との i
謹話番・行謬
4
蒸しく食べる
0
生活リズム
1
0
食率会
保有のー
給食委員会
5
員
宝
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。
。
食資(給食}だより(廃示を含む)
50 100 150
倒答数
5
0
100
I
I
D答 数
国 5 新しくやってみたい取り組み
次いで、保護者との連携に留ることが多いとの記載が多かった 0
4) 臨っている事の解決策(閤 4)
幼稚関、保育閣の事情はさまざまであるので、困りごとの解決策も園独自であると考えられる。そこ
で、つづいて「どのようにすれば解決しますか j と尋ねたところ、「保護者への働きかけ Jや「盟内で
の
対
;
之
、 Jなど、自分たちで解決の方法を模索する必要があるとの認識があった。
5) 新しくやってみたい取り組み(国 5)
薪しくやってみたい車り組みを尋ねたところ、これまで植物の育ちなどの栽培活動を中心に行ってい
るところは調理実習を、調理実習をやっていたところは栽培活動をやりたいという意見が多く見られ
7
3
「食育の計廊 j作成ワークシート記入結果からみた幼稚園・保育図の食育の実態と課題
食べ季語!こ怒喜討をする子ども
なんでも食べる子ども
食べ物に輿球をもっ子ども
鍵擦な子ども・元気な子ども
食率をおいしい・議室しいと思う子ども
命を大率!こする子ども
楽しく食べる子ども
食率を大謬にする子ども
マナーを身につけた子ども
怒則正しく食翠をする子ども
一緒にたべたい人がいる子ども
おなかがすく子ども
正しく食べられる子ども
食べ物を話麹にする子ども
あいさつができる子ども
。
10
20
30
40
問答数
国 6 どんな子どもの青ちを期待しているのか。
た
。
6) 期待している子どもの姿(図 6)
最後に、食育を混じてどんな子どもの育ちを期待しているのか尋ねたところ、「食べ物に感謝する子ど
命を大事にする子ども j という食べ物への関心に関するする事項と、「なんでも食べる子ども j
もJI
規則正しく食事をする子ども JI
あいさつができる子ども Jなど子ども
「マナーを身につけた子ども JI
一緒に食べたい人がい
の行動や生活習'関に関する事項と、「食事をおいしい、楽しいと思う子ども JI
I
食べ物を話題にする子ども Jなど食事という行動に関する周りの反応に関する項目がみら
る子ども J
れた。そして、その結果として「健康で元気な子ども j になって欲しいと期待していた。
4. 考 察
平成四年当時でもほとんどの闘で、なんらかの食育が実施されていることが明らかになった。その内容
9
は、クッキングや栽培活動などのイベント型と、食べ方指導などのしつけとに大きくこ分できた。平成 1
年の摩生労働省母子保健課の調査じによると、保育計画を食育の視点を含めて作成していると答えた閣が
7
3
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5
%あった事に加え、その後の平成2
0
年 3月保育所録育指針の改訂により、保育の一環として食育に車
り組むべき事が明示されたことにより、日常的な寂り組みも増えている事が推察される。また、解決策を
尋ねたところ、まず自分たちで解決を試みてみようという意見が多かったことから、それぞれの閣での自
主的な取り組みが推進できることが期待できる。そのため、今後、行政や大学などの学外機関が提供する
幼稚関や課育所への支援としては、働きかけてもなかなか反応してくれない保護者への対応、や、圏内での
円滑なコミュニケーションの方法の提供が必要で、はないかと考えた。
闘で考えている食育の目的は、栽培活動を通した感性の醸成、クッキングヤ食べ方指導を過した技術支
援、食事をおいしく楽しくという環境面が多くあげられていたが、生涯生活習慣病にならず、に健康的な食
習慣の基礎を身につけるという意識は、あまり明確になっていないようであった。このことは、食育が広
い概念であり、食に関する事がすべて食育に通じるために生じていると考えられるので、時々「何のため
7
4
久野
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、
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J~ 名子香織,荒尾
7tt介.久野建夫
にJi
何を目指して」食育を実施するのか、関係者で話し合う場の設定が重要であると考えた。
9年の厚生労働者母子保健課の調査 2)では、地域に、食育の取組を伝え、理解・協力を求めている
平成 1
6.5%にとどまっていた事から、今後の課題の lっとして地域連携が挙げられる。本調査
と答えたが簡が3
結果において、回っている事の中に「保護者との連携j は多く挙げられたが、地域との連携がなかったこ
とから、地域との連携の必要性や方法について情報提棋する必要があるのではないかと考える。幼克の食
教育は認内で完結することではなく、家庭はもちろんのこと地域の文化、経済、政治の影響を受ける事か
ら、それぞれの圏の事情に応じた食育を畏関するために行政や企業、 ]Aなどの組織、さらに NPOなどの第
3セクターをもまきこんだ地域ぐるみの食育推進活動に発展することが望ましいと考える。
5
. 参考文献
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