Volume 61 No.12 DECEMBER 2014 - Tenrikyo Mission

まこと
Volume 61 No.12
DECEMBER 2014
ハワイ伝道庁創立60周年記念シンポジウム(11/22)
Tenrikyo Mission Headquarters of Hawaii
ハワイ伝道庁創立60周年記念シンポジウム
11月22日に「ハワイ伝道庁創立60周年記念シンポジウム」がアラモアナホテルで開催さ
れ、教内外から150名が参加しました。講師に、村上和雄・筑波大学名誉教授を迎え、映画『
祈り-サムシンググレートとの対話-』の上映に続き、講演をいただきました。また、同日午
後と夕刻に、伝道庁で同映画の上映と、23日には、村上先生による談話会を行い、教内外から
多くの参加者が集いました。以下に、シンポジウムでの講演内容を掲載します。
筑波大学名誉教授 村上和雄
遺伝子のスイッチをオンにして可能性を伸ばす
はじめに
この度は、ハワイに呼んでいただき、皆さま
方とお目にかかれたこと、大変嬉しく感謝いた
しております。
また、2011年3月11日の東日本大震災の折
には、多くの皆さまにご心配をいただきました
ことに、心より感謝を申し上げます。
さて、私は長年、遺伝子の分野で研究と教育
に従事してまいりました。この分野は、今もの
すごい勢いで進歩しております。そのなかで、
私が特に注目しておりますのは、遺伝子にはス
ィッチがあるということです。しかし、遺伝子
は一般的には固定的なものだと思われておりま
す。
遺伝子のスイッチ、オンとオフ
例えば、こういう話があります。
あるご家庭に3人の息子さんがおられまし
た。上の2人は成績優秀で、親の言うことも良
く聞く。それに反して末っ子はどうしようもな
い、学校はほとんど行かない、行っても先生の
言うことも聞かない、宿題もやらない、もう手
がつけられないのです。
しかもまずいことに、末っ子だけがお父さん
と顔がぜんぜん似ていない、お父さんはちょっ
とおかしいと思っておられたのですが、そんな
ことは人に言えないし悩んでおられました。
1
しかし、いよいよ奥さんがあの世に行かれる
寸前に勇気を出して聞かれました。「お前は俺
に非常によく尽くしてくれた、ベストワイフで
あった、何を言ってもいいから、本当のことを
教えてくれ」「あの出来の悪い息子の本当の父
親は誰?」、と聞かれました。奥さんは苦しい
息の中から「あの子だけがあんたの子供です」
と。
このように遺伝子は必ずしも戸籍上の親子で
はなく、実の親から実の子供に情報が伝えられ
ることがよく知られております。
最近、ヒトの全遺伝情報が解読されました。
そして、非常におもしろいことがわかりまし
た。全遺伝情報の内、本当に働きがわかってい
るのは2%ぐらいである。98%は何をしているか
よく解かっていない。ある人はジャンクDNAと
いっていました。しかし、私は前からジャンク
が98%もあるわけがない、と思っていました。
そのジャンクといわれる部分に大切な役割があ
り、しかも遺伝子のスィッチのオンとオフに関
係しているらしいことがわかりました。
そういう研究のなかで、私は心の働きも遺伝
子のスィッチのオンとオフに関係するのではな
いかと思ってきました。心の働き、心遣いが遺
伝子のスィッチのオンとオフに関係するという
仮説を立て「心と遺伝子研究会」を立ち上げま
した。
笑いと遺伝子
そして、「笑い」がどの遺伝子のスィッチを
入れるか、どれを切るかという研究を開始しま
した。笑いはなぜ健康にいいのか? 糖尿病の患者さんの実験の紹介をいたしま
す。糖尿病患者さん20数名の方に集まってい
ただきまして、実験を二日間に分け実施しま
した。
一日目、軽い昼ごはんを食べてもらいます。
その直後に“糖尿病のメカニズムについて”と言
う講義を大学の先生にやっていただき、40分後
に血糖値を測りました。その結果、講義の後で
は平均血糖値が123mg上がりました。これは予
想を超えました。これが第一日目の実験です。
二日目は講義の代わりに漫才を聞いてもらい
ます。前日と当日の違いは、前日は講義、当日
はB&Bという人の漫才です。非常によく笑い
ました。そうして笑いの直後に血糖値を測りま
した。そうすると前日、講義の後の血糖値が123
、お笑いの後には77に落ちました。講義引く笑
いは123-77、46mgの差が出ました。
笑いだけでこれだけの効果がある、糖尿病専
門医がびっくりしました。この実験が進んでき
ますと、薬の変わりにお笑いビデオを出すよう
な医療機関が増えるかもしれない。「食前食後
にこのビデオを見てください」などと。
こういう話を、一般講演でもやっておりまし
て、いろんな質問が来ます。そのうちの傑作
は、「B&Bという薬はどこで売っていますか?
」、冗談かと思ったら、本気なのです。患者さ
んにとっては治療というと薬という先入観が
ある。
笑いは本当に人の心を和ませます。赤ちゃん
の微笑みは、周りの人やもちろん両親を含めて
幸せを与えます。あれは親がスマイルを教えた
わけではありません。
もちろん、赤ちゃんにスマイルしなさいと言
っているわけではない、赤ちゃんはスマイルに
必要な遺伝子を持って生まれてきている、笑い
に関連する遺伝子があると思っています。
私どもは、笑いによってオンになる遺伝子を
いくつも見つけました。笑いは、本当に笑い事
ではないのです。
人生はただ単に長生きするだけではなく、命
を懸けるような何かに出会うことが幸せではで
ないかと私は思います。ただ単に生きているの
ではなく、何かに命をかける時に、私は遺伝子
のスイッチがオンになると思っております。
とにかく、笑いの研究を、心と遺伝子研究の
突破口にしようと思っております。心というの
は学問的にもむつかしいのです。心とは何でし
ょうか? 私は心を二つに分けました。陽気な
心と陰気な心。陽気な心は良い遺伝子のスイッ
チをオンにして、陰気な心は悪い遺伝子のス
イッチをオンにする、というふうに考えてい
ます。
ごく最近、祈りと遺伝子の研究にも着手して
おります。祈る人の中でオンになる遺伝子が見
つかり出しております。
イネの遺伝子暗号の解読
私は笑いの研究ばかりをやってきたのではな
くて、大学を停年で辞めてから、稲の全遺伝子
解読という大きなプロジェクトに関係いたしま
した。日本民族が米を作ってきたということ
は、日本人の生き方考え方に大きな影響を及ぼ
し、稲作はまさに文化の遺伝子です。
科学は国境がありません。どこでやろうが、
誰がやろうが。しかし、科学者には国境がある
と思います。稲の遺伝子暗号解読だけは日本で
やろうと決心しました。
私は、研究は心定めが第一である!と言って
おります。特にリーダーが心を決めなければ研
究はできないのです。私は三年千日、人の思い
を込めてやれば、神が助けると言うことを聞い
ておりました。とにかく三年千日、死に物狂い
でやろうと研究した結果、稲の全遺伝子暗号解
読は、奇跡的にも日本人が世界のナンバーワン
になりました。私の研究室の若い人が本当によ
く頑張ってくれました。イネ遺伝子の大百科事
2
典ができました。我がチームの誇りであります。
時々遺伝子暗号を眺めながら、我がチームはよく
やったなぁ、と思っておりました。
サムシング・グレート
しかし私は、前からちょっと不思議なことに気
がついておりました。この読む技術もすごいけ
れど、もっともっと凄いことがある、それは、
読む前に書いてあったということです。書いて
あったから、読めるのです。誰が書いたのか?
人間ではないのです。人間が、人を含めた全て
の遺伝子暗号をかけるわけがない。遺伝子暗号
は、人の体の設計図、生き物の設計図でありま
す。設計図がでたらめに書けるわけがない。万
巻の書物に匹敵するヒトの遺伝情報が重さ1グ
ラムの2,000億分の1、幅が1mmの50万分の
1という空間に書いてある。これは神業です。
人間技ではない。
科学の現場で、これは神様(サムシング・グレ
ート)の働きに違いないと、実感したわけです。
一般には、この遺伝子の暗号を、あの狭い空間に
書き込んで、間違いなく動かしているものは、自
然がやったと考えられております。
私どもが知っている自然は、太陽、月、地球、
山や川、それらは目に見える自然です。それか
ら目に見えなくても測定できる自然で、酸素と
か水素とかです。そういうものが遺伝子暗号を
書けるわけがない。私は、自然は二つあると思
いだしました。
目に見える自然と、目に見えない自然です。
人間にとって本当に大切なものは、目に見えな
いのではないか。愛情は見えません。親心も目
に見えない、それから心も目に見えない、命も
目に見えません。現代人は、目に見えない物の
価値を少し疎かにしているのではないかと思い
だしました。
生きていることは有り難い
生きていると私たちは言いますが、自分の力で
生きている人など、一人もいません。今、私ども
3
は人の蛋白質やホルモンを大腸菌で作らせるこ
とができます。私どもに与えたショックは、人
のインシュリンという糖尿病の薬を大腸菌が作
ったというニュースであります。人のホルモン
や酵素を本当に大腸菌が作れるのか?なぜこん
なことができるのでしょうか、ご存知ですか?
今から60年前くらいに遺伝子の本体がわかり
ました。遺伝子の本体はDNAという化学物質で
あることがわかり、この分野はものすごく進歩
しました。
そして、全ての生き物、微生物、昆虫、植
物、動物、そして、過去、現在、未来まで、全
ての生き物は同じ遺伝子暗号を使っているとい
うことがわかったのです。
この遺伝子暗号の教えるところは、人類の枠
を超えて、生き物は全部DNAの遺伝子暗号でつ
ながっていること。それは、一つの元につなが
っている、ということを示唆しています。全て
の生き物がつながっているのです。ということ
は、科学的に見ても生きていることは、ものす
ごいことなのです。
私どもは大腸菌を使って人のホルモンや酵素
を作ることが出来ます。こんなことができるの
に、世界の科学者が全部寄っても、世界の国家
予算全部集めても、大腸菌一つ元から創れませ
ん。材料をよく知っていても、材料を集めて
も、生き物は生まれない。ということは、生き
ているということはいかに凄いか、細胞一個で
もすごいかということなのです。
利他の遺伝子のはたらき
細胞一個が偶然生まれる確率はどれくらいす
ごいかというと、1億円の宝くじを連続100万
回当選したような、有り得ないことです。それ
を人間は60兆個位持っています。どのように計
算しているかと言うと、成人体重1Kgあたり1
兆個という計算です。60兆と言いますが、私ど
もの理解を超えます。地球人口は約70億人で、
一人の体の中には地球人口の約9000倍もの小さ
な生き物が集まっているのです。それなのに、
なぜ生き物同士の戦争が起こらないのか、争い
がないのか見事ですね。
細胞はそれぞれ固有の働きをしております
が、細胞同士が協力しなければ臓器の働きはで
きません。臓器は他の臓器と協力しながら私ど
もを生かしております。見事な助け合いであり
ます。なぜこんなに見事な助け合いができるか
というと、何も科学的には解らないのです。私
は遺伝子の中に利他の遺伝子、他の物を助けな
さい、全体のために協力し合いなさいという、
助け合いの遺伝子があると思っています。これ
は21世紀には見つかります。私どもが見つけた
いのですけれども。
いのちは神様(サムシング・グレート)からの
授かりもの
とにかく生きているということはただ事では
ないのです。一般に、子供を作るといいます
が、それは傲慢です。カビ一つ元から作れない
人間が、どうして赤ちゃんを人間の力だけで作
れますか?きっかけは与えますが、あとはお母
さんのお腹の中で生物の進化のドラマを再現し
ながら育ってくるといわれております。魚のよ
うな時期から、爬虫類や哺乳類を経てヒトにな
る。生物の歴史は約38億年あると言われていま
す。38億年の生き物の歴史をお母さんのお腹の
中で38週で駆け抜ける。これはものすごいスピ
ードです。
だから、大雑把に言いますとお母さんの1週
間は胎児の1億年なのです。お母さんが一日
酔っ払ったら、胎児は1000万年以上酔ったこ
とになる。そして、お母さんのお腹の中で行わ
れる人間創造のドラマは、決して人間業ではな
い、だから、もちろん赤ちゃんは両親のもので
すけれど、その前に38億年の生物の進化のド
ラマが隠されているのです。そういう意味で命
が尊いのです。
だから、命はまさに私どもの神様、天理の言
葉では親神様からのギフト、授かりものなの
です。
21世紀は真の宗教の出番!
21世紀には地球環境や資源の問題がますま
す深刻化していきます。この問題の解決は、単
に科学や技術だけでは不完全であります。大自
然(サムシング・グレート)への深い畏敬の心
を持つ宗教的アプローチが必要になると思いま
す。そのためには、科学者と宗教家の対話がこ
れからますます大切になります。
人の遺伝情報は、ほとんど変わらないので
す。ノーベル賞をもらった人も、隣のぱっとし
ないおじさんも99.5%が同じです。
なぜそうなのか、すべての子供、人間は、親
神様の子供なのです。親神様がその特定の子供
だけを贔屓するわけがない。そのために99.5
%の同じ遺伝情報を持って生まれてきました。
遺伝子は、38億年位前から続いているので
す、38億年一度も途切れていない、一度もミ
スをしていないのです。だから、今生きてい
ると言うことが如何に奇跡的か!と言うことで
す。38億年間選び抜かれて誕生してきたいのち
を、他人と比較をすることは止めて、私は全員
が自分の花を咲かせてほしいと思います。
陽気ぐらしの生き方
人間は何のために生まれてきたのか?私ども
は陽気ぐらしをするために生まれてきたと教え
られています。そのためには、いのちの元の親
でもある、サムシング・グレートの存在を知
り、その働きに感謝することが大切だと思いま
す。そして、単に自分のためだけでなく、他人
とともに、さらにはいのちの元の親(親神様)
とともに陽気ぐらしの世界を建設し、その世界
をともに楽しむことだと思います。
お集まりの皆さまのご健康とご活躍をお祈り
し、これで終わらせていただきます。ご清聴あ
りがとうございました。
4
11月月次祭祭文
これの神床にお鎮まり下さいます親神天理王
命の御前に、ハワイ伝道庁長山中修吾、一同を
代表して、慎んで申し上げます。
親神様には、教祖をやしろにこの世の表にお
現れ下さり、よろづ委細の元の真実を教えて、
陽気ぐらしへと導く道をおつけ下さいました。
私共は、この真実の教えを知り、日々に親神様
の御守護を感じ、喜び勇んで暮らさせていただ
いております。と共に、教祖のひながたに少し
でも近づこうと、成人の努力を積み重ねてお
ります。その中にも、本日は当伝道庁の11月月
次祭の日柄を迎えましたので、只今よりおつと
め奉仕者一同心を合わせ、座りづとめ・てをど
りを陽気に勇んでつとめさせていただきます。
御前には今日一日を楽しみに寄り集った道の兄
弟姉妹が、真心を込めて、みかぐらうたを唱和
し祈念する状をもご覧下さいまして、親神様に
もお勇み下さいますようお願い申し上げます。
先月のご本部秋季大祭における神殿講話に
て、真柱様は、「諭達第三号」ご発布から二
年が経ち、教祖130年祭まであと一年余りとい
う、この重要な時旬に、一人ひとりのようぼく
が、自分にできるおたすけに仕切って取り組む
よう、諭して下さいました。私たちは、年祭活
動の仕上げと、それぞれの心定めの完遂に向け
て、強い決意をもって臨ませていただく所存
です。
また今月の22日には、村上和雄博士を招いて
「ハワイ伝道庁創立60周年記念シンポジウム」
を開催させていただきます。最先端の遺伝子研
究と天理教信仰についてのお話を聞き、私たち
の信仰に対する意識と自信を一層高めさせてい
ただきたいと存じます。
私どもよふぼくは、一れつ人間の陽気ぐらし
をお望み下さる親神様のお心に添わせていただ
き、教祖の道具衆として、神一条たすけ一条の
道をハワイのこの地でしっかりと歩み続けさせ
ていただきます。殊に、各教会の芯である教会
長は、ご存命の教祖から理のお許しを戴いた重
5
要な立場にあることを決して忘れず、教祖130
年祭へと向かうこの旬に、銘々が率先して成人
への努力を日々積み重ねさせていただきます。
何卒親神様には私共のこの真心をお受け取り下
さり、ハワイの道が伸展し、世界中の人々が互
いにたすけ合い睦み合う陽気ぐらしの世の状へ
と一日も早く立て替わりますよう、お導きのほ
どを、一同と共に慎んでお願い申し上げます。
祭典役割
祭 主
山中修吾庁長
扈 者
齋藤コーリン 賛 者
三國ウェスリー 岩田バート 指図方
山ロナルド
講話者
井上リアン (英)
通訳者
藤原和子
(日)
座りづとめ
前半
後半
てをどり
庁 長
T.一瀬
D.明本
(男性)
T.西村
Y.宮内
G.井元
C.三國
S.椎葉
M.中尾
てをどり
庁長夫人
L.蘇
F.伊藤
(女性)
M.柿谷
T.中尾
A.綾川
T.松川
L.本田
Y.川崎
笛
T.美馬
W.三國
D.桧垣
チャンポンG.本田
D.川崎
J.蘇
拍子木
R.山
M.久尾
W.城
太鼓
C.齋藤
E.高田
K.川崎
すりがね S.柿谷
G.井上
S.社本
小鼓
M.岩田
M.稲福
B.岩田
琴
J.山
K.金川
R.宮内
三味線
C.明本
M.山下
L.井上
胡弓
M.三國
K.齋藤
R.井上
地方
Y.中尾
O.中尾
T.岩田
T.井上
S.中尾
B.美馬
中尾オーエン
11月月次祭祭典講話 ハワイセントラル教会長夫人 井上リアン
おはようございます。今日は私の体験をお話
させていただきますので、しばらくお付き合い
ください。
私は井上リアンと申します。ハワイセントラ
ル教会の会長が主人です。ちょうど一年前、庁
長先生から電話があり、祭典講話をするように
頼まれました。人前で話すのが苦手なので、慎
んでお断り申し上げました。すると、「まだ一
年先だし、何を話すか考える時間は十分あるじ
ゃないか」とおっしゃるのです。再度、お断り
しました。数日後、再び庁長先生から電話を頂
き、祭典講話ができないかたずねられました。
「この人、あきらめないつもり?」 と心の中
で思いました。考えておきますと、その場しの
ぎの返事をしました。何日か経って、今度は主
人が庁長先生から電話があったかと問うので、
引き受けるつもりはないことを伝えました。二
人で話し合い、言い争った挙句に、承諾しまし
た。一月、二月と経ち、祭典講話のことが頭か
ら離れませんでしたが、いつの間にか受け入れ
ていました。そんなわけで、ご覧の通り、こう
して、今日この場におります。
私は三人兄弟姉妹の末っ子で、天理教の教会
で育ちました。教会で育つというのはなかなか
大変でした。週末はたいてい月次祭やひのきし
んで埋まっていました。しかし、それが私の今
の人生を歩む上で確かな土台となっています。
人生は自分さえよければいいものではないこと
も教わりました。まわりにいる人々とのつなが
りの中で、いかに手を差し伸べられるかが大切
です。私が6歳の頃、川崎みゆきひいおばあち
ゃんと住んでいました。彼女は、ひとりで色々
なことができない不自由な人のために何かをさ
せてもらえば、その方たちを幸せにできるだけ
でなく、そうすることで自分が幸せになれると
いうことに気づかせてくれました。ひいおばあ
ちゃんは甘いものが大好きでした。彼女のベッ
ドに冷えたスプライトの缶にストローを挿して
持って行ったものです。炭酸が強すぎて、飲む
といつも顔をしかめました。でも、渇きをいや
すと、「ああああ」とよく大きな声を出してい
ました。ストローでちょっとかきまぜて、炭酸
を弱めてあげたことを思い出します。また、母
によると、私はよくほうきで追いかけられてい
たそうです。言うことを聞かずに、自分でケチ
ャップをかけたくて、いつもお皿をケチャップ
だらけにしたのだそうです。
1992年に主人のタイロンと交際を始めた頃、
彼は両親と同居し世話をしていました。遊びに
行くといつも彼のお母さんと話しました。お父
さんはもの静かで怖そうな方で、話すのも怖か
ったです。お気に入りのテレビ番組「ナショナ
ル・ジオグラフィック」を見るのを邪魔しよう
ものなら、怒鳴られそうでした。お母さんは夕
食の時、愛情込めてお父さんのために豆腐とレ
タスとお酒の支度をなさいました。その姿を見
ていた私は、いつしか自分も時々お母さんと同
じようにしてお父さんの夕食の支度を手伝うよ
うになりました。
4年の交際を経て、タイロンと結婚してから
は、私が彼の両親の世話をする役になりまし
6
た。買い物に連れて行ったり、転んでいないか
確認したり、ちゃんと食べたか見に行ったりし
ました。義理の母と言っても、私の祖母と同じ
ぐらいの年齢でした。この年の差ゆえに、私た
ちのやり方はかなり違いました。私が何か捨て
ようものなら、ひどくあわてた様子で、「もっ
たいない」と言うのでした。
そのお母さんが2008年に脳梗塞で倒れまし
た。元に戻るまで数週間のリハビリをしまし
た。運動と言語の機能は回復したものの、歩
行器を使わなければなりませんでした。その
ため、彼女が通れるように廊下には何も障害物
を置いてはいけませんでした。彼女はよくお手
洗いや自分の部屋で転んだので、そのような時
に備えていつも誰かが付き添う必要がありまし
た。幸い、妊娠と同時に仕事を辞めていた私は
いつも彼女に付き添うことができました。毎
朝、私がデイケアに降ろして、午後は主人が迎
えに行きました。最終的には、遠くのお手洗い
まで行かなくてすむように、室内便器を置かな
ければならなくなりました。彼女はこれを嫌い
ました。ある日、私がその室内便器で部屋の出
入口を塞いでいました。すると、お母さんは歩
行器を使いながら、それを退かそうとしていま
した。その様子に思わず笑いましたが、安全の
ために室内便器を使うように強く言いました。
しかし、彼女は決してそれを使いませんでし
た。お母さんは自分のやり方を通すので、それ
を尊重せざるを得ず、最後は好きなようにして
いただきました。
お母さんは次第に老いていき、92歳の時、
骨がもろくなり、背骨にひびが入ったのでリハ
ビリのため入院しましたが、衰弱していきまし
た。家から持って行った食べ物でさえほとんど
食べられなくなりました。何とか食べて元気に
なってほしいと、食事の時間にはみんな交替で
手伝いました。しかし、努力の甲斐なく、つい
に食べられなくなり出直されました。
7
私はどんな別れの後にも必ず新しいものが生
まれると信じています。2013年、伝道庁60周
年記念祭に真柱様がご臨席になること、ハワイ
セントラル教会にご巡教くださることを知らさ
れました。私たちの古い教会に参拝された方な
ら、白アリ被害やペンキが剥げていたことにお
気づきだったことでしょう。ようやくローンを
組み、計画を立て、改築に取りかかるまでに
10年以上を要しました。きっと親神様が待ち
くたびれて、真柱様のお入り込みを急き込まれ
たに違いありません。屋根以外のすべてを取
り替えるまでに6ヶ月しかありませんでした。
6ヶ月間では難しい大仕事のように思いまし
たが、何が何でもやり遂げなければなりませ
ん。11月に工事が始まりました。当初なかな
か進まなかった工事も、数週間もすると成果が
目に見えてきました。真新しい壁、床、そして
天井。3月には、日本から大工さんを呼んで、
新しい神床を作っていただきました。2週間滞
在してくださったのですが、完成したのは帰国
の直前でした。その時点で、真柱様のご到着ま
で1ヶ月半を残すのみでした。床はむき出し、
神殿まわりには足場が組まれたまま、壁は仕上
がっていません。工事が終わらないのではない
かと心配になりましたが、親神様が見守ってい
てくださることを信じました。そして、4月5
日に、奉告祭を執行し、お社を元の場所に納め
ました。時間がかかったものの、日程に余裕を
残して、無事に工事が終わり、一同みな喜び安
堵しました。その後の数週間は、上等な食器を
出したり、おしぼりのタオルを洗ったり、当日
の配置について信者さんとミーティングをもっ
たりと、真柱様お迎えの準備に取り掛かりまし
た。準備に大忙しで、「よろづよ八首」の額に
穴があることに気づきませんでした。よく見る
と、額が長い間に痛み、真ん中にほんのわずか
欠けた部分がありました。壁から外すと、その
穴は小さな釘か何かで開いた穴でした。このま
まではいけないと思い、4月16日におぢばに
帰った際、新しいものを探しました。本通りに
ある神具店を隈なく見て回り、やっと「よろづ
よ額」を置いている店を見つけました。でも額
縁に入っているものばかりでスーツケースには
入りません。そこで、店員に額紙だけを売って
もらえないかたずねると、承諾いただき、丸め
た額紙の束を持ってきてくれました。20分ほ
どかけて全部に目を通してから、無事に持ち帰
れそうなものをひとつ選びました。8日後ハワ
イに戻って、額を仕上げなければなりません。
やり方が全然分からないので、姪に相談する
と、やってくれると言うので、ご主人の手も借
りて作業に取りかかってもらいました。取って
おいた赤い台紙を彼らに渡し、それにアイロン
をかけて厚紙に糊付けし、それを額縁に入れて
完成しました。上手に仕上ったときはとても嬉
しかったです。
さて、準備万端整い、その日を迎えました。
不安と期待が入り混じる中、5月16日、新しく
改修された教会で真柱様をお迎えしたのです。
私の生涯において、この教会に真柱様をお迎え
するというこのすばらしい機会を得たことは非
常に大きなご守護であり、その種を蒔いてくだ
さった歴代の会長様、奥様への感謝の気持ちで
いっぱいです。
振り返って、こんなに短期間にかくも大きな
ことができたことをいまだに驚いています。歴
代会長様、奥様が見守ってくださり、成って来
た結果をどんなにか喜んでくださっていること
と思います。
ご清聴ありがとうございました。
結婚おめでとう
11月16日(日)菊池カイルさん(周東/アロハ教会)と
井上ミシェルさん(東中央/ハワイカイ布教所)が本部教
祖殿で夫婦固めの杯を交わされました。おめでとうござ
います。
こんにちは赤ちゃん
2014年11月4
日(火)、テイラ
ー・デービッド、
アナベラ夫妻(パ
ール教会)に赤ち
ゃんが誕生しまし
た。名前は、ザリ
ーナ縁(ゆかり)
ちゃん、体重3324
グラム、身長48セ
ンチの元気な女の
子です。おめでと
うございます。
人事連絡
11月8日(
土)前川和也
さん(敷島/畝
南)が2年間の
伝道庁青年の任
を終え、帰国し
ました。ありが
とうございまし
た。
8
婦人会だより
映画『祈り』そして村上和雄先生の講演。
大勢の方が信仰に対して勇気と希望を与えら
れたことと思います。今月は本部巡教がござ
います。講師は、青年会創立30周年で会長
様(現真柱様)の随行としてハワイに来られ
た東井光則先生です。三年千日、仕上げの年
に向かって心新たに出発できるようご講話を
拝聴させていただきましょう。
■ヌアヌハレ慰問
12月6日(土) 9:30
■婦人会例会
12月8日(月) 9:00
■女鳴物練習
12月16日(火) 9:00
※今月の月次祭直会当番は、合同Aグループ
です。よろしくお願いします。
女子青年だより
■ウガンダ・プロジェクト(ミニバザー)
皆様の多大なご尽力をいただき、無事にウ
ガンダプロジェクトを完了させていただきま
した。ミニバザーに参加いただいた皆様、参
加しなかったけど心に留めていただいた皆様
に心から感謝申し上げます。
■文房具ドネーション
ハワイにいる恵まれない学生のために文房
具を集めています。今月で募集を終了しま
す。 バック、ペン、鉛筆やノートなど何でも
結構ですので、ミニバザーに持ってきていた
だくか、井上ミシェルまでご連絡ください。
電話:469-5347
少年会だより
■リーダーシップキャンプ&新年会
来年1月24、25日の二日間でリーダーシ
ップキャンプを開催します。公園清掃ひのき
しんとバーベキューピクニックは、二日目の
25日に行います。
■スプリングキャンプ&総会
来年3月20日から22日にスプリングキャン
プを開催します。おつとめまなび総会は、21
日に行います。よろしくお願いします。
皆様お久しぶりです。3ヶ月間の留守中、
皆様には女子青年の活動の上にサポートを頂
きありがとうございました。おぢば滞在中に
感じたことは、一手一つの大切さでした。陽
気ぐらしは一人でするのではなく、みんなが
陽気に暮らしてこそ本当の陽気ぐらしです。
教祖130年祭に向けて一手一つに邁進させて
いただきましょう。
10月31日、ワイキキでユニセフ募金を行った
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青年会だより
12月行事予定
ハワイYMAの皆様アロハ!皆様には、2014
1日(月)・月例にをいがけデー
・婦人会委員会
2日(火)・月例コミュニティーひのきしん
・文化センター月次祭
6日(土)・婦人会ヌアヌハレ慰問
8日(月)・婦人会例会
13日(土)・Adopt A Hwy清掃ひのきしん
15日(月)・文化センター&文庫合同委員会
16日(火)・婦人会鳴物練習
・育成委員会
17日(水)・西村秋彦海外部員来布
・主事会準備会
・青年会会議
18日(木)・東井光則本部員来布
・少年会会議
20日(土)・本部巡教
・主事会
・東井光則本部員離布
21日(日)・伝道庁月次祭
・教会長布教所長会議
・サンデースクール
・おやさと練成会中期開講
24日(水)・おやさと練成会中期閉講
25日(木)・西村秋彦海外部員離布
26日(金)・遥拝式
・年末大掃除
30日(火)・伝道庁餅つき
年のハワイ青年会の諸活動の上に様々な形で
お力添えを頂き本当にありがとうございまし
た。2015年は、教祖130年祭に向けてさらに
成人させていただくべく、にをいがけ、ひの
きしんに皆様の真実を寄せていただきたいと
思います。新青年会長の大亮様につづき、私
たちの信仰を行動にうつしていきましょう。
毎月の伝道庁月次祭後に、伝道庁の周辺で
神名流しをさせていただきます。初回となっ
た先月は、6名の会員が参加しました。皆様
の参加お待ちしています。
12月20日(土)は、天理文化センターで
HUGSのクリスマスパーティーが行われます。
ハワイ青年会は、当日の準備から撤収、また
駐車場の整理をさせていただきますので、ご
協力お願いします。
今年もあと一月で終わりますが、ハワイ青
年会員の皆様には、日々の行動を通して、い
つでも良いにをいをまわりにかけていただ
きたいと思います。Hinokishin with a smile!
■月例会議
12月17日(水)
19:30
於:レインボーハレ
本部巡教
今月20日(土)午前9時より伝道庁で本部巡教が開催されます。講師は、東井光則本部員が
おつとめくださいます。主な受講対象者は、教会長、布教所長、伝道庁おつとめ奉仕者です。
修養科英語クラスのご案内
2015年4月から6月まで、おぢばで修養科英語クラスが開講します。詳細はハワイ伝道庁
事務所(595-6523)または、お近くの教会・布教所にお尋ねください。ビザ申請等の手続き
もありますので、受講を希望されます方は、早めにご連絡下さい。
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T ENRIKYO H AWAII D ENDOCHO
2920 Pali Highway Honolulu, HI 96817
Phone : (808)595-6523 Fax : (808)595-7748
E-mail : dendocho@tenrikyo-hawaii.com
2015年度ハワイ伝道庁行事予定
・少年会リーダースキャンプ、新年会
1月24日、25日 ・春季大祭おぢばがえり 1月26日
・文化センター大掃除
2月16日
・母親講座
2月23日
・少年会総会及びキャンプ(総会21日) 3月20日~22日
・ハワイ島婦人会教祖ご誕生お祝の集い 3月29日
・婦人会教祖ご誕生お祝の集い 4月7日 ・教祖誕生祭おぢばがえり
4月18日
・少年会教祖ご誕生お祝い行事 4月19日
・全教一斉ひのきしんデー
5月2日 ・婦人会・青年会・女子青年総会
5月18日
・ハワイ修養会 6月21日~7月16日
・天理教ピクニック
7月4日 ・こどもおぢばがえり
7月24日~30日 ・天理教バザー 8月30日
・全教一斉にをいがけデー
9月7日 ・女子青年こかん様に続く会
10月3日
・秋季大祭おぢばがえり 10月26日
・ハワイ島教友会総会
11月29日
・少年会鼓笛キャンプ/リーダースキャンプ
未定
・おやさと練成会中期コース
12月20日~23日
*天理文庫(水~日 午前10時~午後4時)
*天理柔道(月、水、金:午後5時30分~午後9時)