エアロゾルデポジション法を用いたチタン酸リチウム ... - ResearchGate

2A21
エアロゾルデポジション法を用いたチタン酸リチウム
Li4Ti5O12 厚膜の形成
(豊橋技術科学大学)○渋川憲太・政田千彰・中西悠太・稲田亮史・櫻井庸司
Fabrication of Lithium Titanate Li4Ti5O12 Thick Films Using Aerosol Deposition Method / K. Shibukawa, C. Masada, Y.
Nakanishi, R. Inada, Y. Sakurai (Toyohashi University of Technology) / Lithium titanate Li4Ti5O12 (LTO) with cubic spinel structure
is expected to be a new highly safe anode material for lithium ion batteries. Since the volume change of LTO during charge and
discharge is negligibly small, LTO anode has an advantage for constituting good electrode-electrolyte interface in all solid state
batteries. In this study, we fabricated LTO thick films by aerosol deposition (AD) method. The thick film electrode by AD showed a
good charge-discharge property, indicating that AD method is useful for fabricating electrodes of lithium ion batteries.
問合先:E-mail: [email protected]
[email protected]料としてチタン酸リチウム(Li4Ti5O12,以後 LTO)が注目
されている。LTO は,充放電時の体積変化が極めて少ない特徴があり,長寿命化だけでなく全固体電池にお
ける固体電解質との界面形成の観点からも魅力的な電極材料である。本研究では,全固体電池の高速・低コ
スト作製技術としての適用が期待されているエアロゾルデポジション(AD)法[1-3]により LTO 厚膜を形成し,
形成膜の微細構造および電気化学特性を評価した。
【実験方法】AD 成膜には市販 LTO 粉末(石原産業株
式会社,LT-106,充放電容量 = 170 mAh g-1)を用いた。
Fig. 1 に実験装置の概略図を示す。粉末をエアロゾルチ
ャンバーに入れ,装置全体を 30 Pa 程度まで真空引き
した後,N2 ガス搬送により成膜チャンバー内の圧力を
1 kPa に調整した。圧力調整後,エアロゾルチャンバー
を図の矢印方向に回転させることでエアロゾルを発生
させ,SUS316 基板に対して一定時間噴射することで
LTO 厚膜を得た。厚膜の重量測定を行った後,XRD お
Fig. 1 A schematic illustration of AD apparatus.
よび FE-SEM にて厚膜の結晶相同定と微細組織観察を
行った。また,作製した厚膜電極を作用極,金属 Li
箔を対極,電解液に 1 mol/L LiPF6-EC:DMC(1:1v/v%)を
用いて CR2032 型コインセルを構成し,その電気化学
特性(電圧範囲:1.2〜2.5 V)を 20°C にて測定した。
【結果・考察】20 min の成膜を行った結果,1 cm2 あた
り 0.56 mg の LTO 厚膜を作製できた。また,厚膜の XRD
2μm
2μm
測定の結果,異相の生成はなく原料粒子と同様の結晶
Fig. 2 SEM images for (a) LTO powders and (b) surface of
構造を有していることを確認した。Fig. 2(a)に使用した
LTO thick film prepared by AD.
LTO 粉末,(b)に作製した LTO 厚膜表面の SEM 像を示
す。(a)より,数 10 nm~100 nm 程度の 1 次粒子が 5 m
程度の凝集体を形成していることが分かる。また,(b)
より(a)の原料粒子が成膜時に破砕し,膜表面には数 10
~100 nm 程度の粒子が緻密に堆積している様子が確
認できる。Fig. 3 に LTO 厚膜電極の充放電特性(電流
密度 80~1600 mA g-1)を示す。図より,可逆性の良い
充放電が行われていることが分かる。また,導電助材
の添加がないにも拘わらず,電流密度を 1600 mA g-1
まで増加した場合においても,120 mAh g-1 以上の高容
量が得られている。これは電極を膜化していることに
加えて,成膜時に LTO 粒子が数 10~100 nm 程度に微
細化され,活物質の利用率が高くなっていることが影
響していると考える。
Fig. 3 Charge and discharge property for LTO thick
【謝辞】本研究の一部は,公益財団法人東電記念財団
film electrode at 20°C.
研究助成(一般研究)の支援により実施した。
【参考文献】[1] J. Akedo, J. Am. Ceram. Soc., 89 [6] 1834-1839 (2006).
[2] D. Popovici, et al., J. Am. Ceram. Soc., 94 [11] 3847-3850 (2011).
[3] Y. Nakao, et al., Preprints of Annual Meeting of The Ceramic Society of Japan, Vol. 2011S (2011) 205 (2P139).
日本セラミックス協会 第25回秋季シンポジウム 講演予稿集
© The Ceramic Society of Japan, 2012